次男が大学を卒業し、埼玉の会社に就職。寮生活が始まりました。「僕は埼玉県人になる! 心配ない!」と勢いよく出ていきましたが、半年ほどたった頃、本人から電話。「もしかしたら、会社辞めるかも」。
上司の度重なる厳しい叱責(しっせき)や残業で、次男は精神的に参っていました。もともとメンタルの強い子だったので、私も、夫もにわかには信じられません。「社会人なら通る道だよ」と励ましたものの、家族にまで敬語で話す様子に、ただ事ではないと感じました。その後、病院で「うつの手前」と言われ、医師の判断により休職して、寮で静養することになったのです。
乗り越えた「言いづらい」の壁
「一年もしないで辞めたら駄目だ」と言う夫。「どうしよう」と焦る私。「子供のことは夫婦で」と神の教えで学んでいますが、重ならない現実がありました。でも、急にこうなったわけではありません。夫は多忙で帰りも遅いため、私は何かあると、長男を頼っていました。夫とは、何げない会話をして、それで良し。「神様やってるから大丈夫」と安穏としていた、そのツケが今、回ってきたと思ったのです。
「息子がきょうは特に落ち込んでるみたい」とは夫に言いづらい。言いづらいからこそ、話さなければ…と心を決めました。「お父さん、何とかなるかな」「代われるものなら代わってやりたい気持ち…」。口数の少ない夫は、反応も薄いです。でも、そうやって話していくと、少しずつ言葉が返ってきました。やがて、「本人の決めたことを受け入れよう。俺はそれでいいと思う」と言うようにもなったのです。
夫だって苦しいだろうに、それを口に出さず、息子の気持ちを一番に考えていました。そのことを本人に伝えました。「お父さんも、あなたのことを思ってるよ。どんな形になっても、家族みんなで応援するからね」と。電話越しの次男の様子が、日を追うごとに落ち着いていくのが分かりました。
ただ「学ぶ」だけでは駄目!
体調も回復してきた息子は、2カ月後、「復職する」と決断しました。職場の方に「絶対に辞めるなよ」と口々に励まされ、その思いに報いたい気持ちになったようです。出社前日、「朝起きられないと困るから、モーニングコールして」と頼まれ、「任せとき!」と返答。そこから2週間、毎朝電話しました。ひと言で元気を注入できる言葉は何かな…と考えながら。
復職して3カ月。「割と元気にやってます」「休日に温泉に行ったよ」などと連絡が入ると、夫や長男と「元気でやってるね」と一安心。でも、一段落とは思っていません。神の教えをただ聞いているだけだった私の信者人生。「軌道修正する意識」を持つことが、私たちを引き上げ、助けてくれました。ここからが勝負です。
和心育つ家庭を求めて 「真理」に生きてごらん
自然と 家族の心は 寄り添い 重なり合って 支えて「生きる」心が育ってゆく
家族の触れ合いを通し 心の不安 迷いは治まるのである
神に思いを預け 日々「真理」に生きる心が強くなるほど
心の動きは安定し 「生きる」希望が持てる
和心育つ家庭を求めて
「真理」に生きてごらん
自然と 家族の心は
寄り添い 重なり合って
支えて「生きる」心が育ってゆく
家族の触れ合いを通し
心の不安 迷いは治まるのである
神に思いを預け
日々「真理」に生きる心が
強くなるほど
心の動きは安定し
「生きる」希望が持てる
『真実の光・神示 平成25年版』89ページ(中略あり)