No. 781

気性の激しい夫の大変化
わびる思いを言葉に乗せて
(長野県MN/70代女性/主婦)

ここ数年、夫が朝、昼、晩とお酒に溺れるようになりました。事業の失敗、親友の死…。人生が思いどおりにいかないもどかしさがあったのでしょう。八つ当たりの矛先は私。話し掛けると、「何言ってんだ、バカヤロー!」と怒鳴られ、私も負けじと言い返す、そんな毎日に心は限界でした。

すっと心に入った「気付き」

「必ず救われるから、神の教えを学ぼう」と声を掛けてくれたのは、長年の友人です。久しぶりの神の館。私は、そこで初めて自分の思い違いに気付いたのです。

夫は、人前ではいい顔をします。家のことも自分がやっているように吹聴するので、恥をかいては困るからと、私はいつでもどこへでも同行。夫の話の途中でも、まずいと思えば口を挟んで、フォローしていました。夫に「おまえは俺をバカにしている」と言われ続けていた理由。私には、「温かく寄り添う」という、妻としての心が足りなかったのです。

「悪かったな…」という気持ちでいっぱいになり、帰ってすぐ夫にわびました。「父ちゃんをバカにしていたつもりはなかった。私なりに支えようとしてたんだけど、傷つけてごめんね」。夫は話を聞いてくれ、それ以来、不思議と強い口調が減りました。そして、あれほど好きだったお酒を飲まなくなったのです。

ようやく開かれた仕合せの扉

そんな中、夫が咽頭がんになってしまいました。「一緒に治そう」と励ます私。夫は「母ちゃんが優しくなった」と、自ら信者籍を置きました。医師には「声が出なくなるかも」と言われていましたが、手術後も、普通に会話できています。本当にありがたいことです。

先月、夫が一時退院した時のこと。家でお昼を食べていると、隣で夫が「そのラーメンも食いてえな」と言い出しました。「いいよ」と私の分を差し出すとペロリ。「母ちゃんの手作りのつゆはおいしい」。そう褒めてくれました。昔は「こんなもん、まずくて食えるか!」と言い放っていた人です。「ラーメンくれや」と言った夫も、「いいよ」と返した私も、お互いに心が変わったのだと思います。

ひげをそった夫に、「さっぱりしていい男になったね」と声を掛けると、夫は「バカ」と言いつつ、顔はニコニコ。治療はまだ続きますが、娘たちが何かと支えてくれるので、心強いです。以前は、「じいちゃんはすぐ怒るから」と夫を避けていた孫も、顔を見せに来てくれるようになりました。かつて「神は救ってくれない」と思ったこともありましたが、そうではなかったのです。結婚して50年あまり。ようやく、穏やかな家庭生活のスタートラインに立てました。

――悔いなき人生手にするために 「真理」に生きる家庭を築く――
我が任(立場)を知って 家庭で生かしてごらん
 自然と家族の心は まとまり 重なり 会話が弾む
 「悔いなき人生」手にする人が育つ 家庭の姿が ここにある

――悔いなき人生手にするために
   「真理」に生きる家庭を築く――
我が任(立場)を知って
    家庭で生かしてごらん
 自然と家族の心は
    まとまり 重なり 会話が弾む
 「悔いなき人生」手にする人が育つ
    家庭の姿が ここにある

『真実の光・神示 平成25年版』88ページ(中略あり)