No. 810

経営の危機に追い込まれ
見えた「心」の大切さ
(富山県RK/50代男性/自営業)

父から受け継いだクリーニング店の経営が、コロナ禍で大打撃。着物や法被などの和服が専門のため、お祭りの相次ぐ中止で収入が激減したのです。我が家は、妻と障害のある2人の息子、母の5人暮らし。先行きを考えると、不安ばかりが募ります。

追い打ちをかけるように、お店の天井が雨漏りし、その上、修理費用は数百万円とのこと。ところが、この時、不思議と人が助けてくれたのです。大工の友人や、保険会社に勤める後輩が、「いつも良くしてもろとるから、サービスやで」と手を尽くしてくれて、破格で修理できました。

仕事の真理に目が覚めた!

人との縁に感謝しつつ、ふと昔の自分を思い返しました。「俺は腕がいいからやってやっちゃ」と大口をたたいていた30年前。実際、店は繁盛していました。それなのに、なぜか心は孤独で、嫌なことがあると、本気で「もう死にたい」と思い詰めていたのです。

神の教えに触れた時、「心の向き」が変わる感覚がありました。「人や物の心を大切に」。多少きれいに仕上げられなくても、素人目には分からないから…と黙っている自分は、「心を大切にしている」と言えるのか? 答えはすぐ出ました。「一生懸命やったんだけど、これ以上はどうしてもあかん。だからお金は取らんよ」。お客さまは、怒るどころか、「あらー、きれいになって」と喜んでくださいます。何より、自分の心が「ちゃんと仕事ができた」という心地よさでいっぱいになるのです。

仕事以外の場面でも、地域の人が困っていると聞けば、イベントの準備などをお手伝い。それも、自分の喜びになりました。そんな中で出会った人たちが、雨漏りの時に助けてくれたのです。

深く入ってくる「感謝心」

計算上では、経営が続かないはずなのに、不思議と何とか回っています。お客さまが来店してくださり、しかも、「助かったわあ」などとうれしい声を次々下さるので、経営がうまくいっているように錯覚してしまうほどです。

神示によく出てくる「感謝心」。最近、この言葉が心に染みます。お客さまにも、そして家族にも。妻は、「仕事がなくなったら、その時考えよう。今はあるじゃない。感謝だね」と言ってくれ、どれほど救われているか…。子供たちは心が本当に純粋で、子の姿に教えられます。「何で2人とも障害が…」と苦しんだ日々は過去のもの。心からいとおしい、自慢の我が子です。

不安がゼロといったらうそになりますが、今、元気で働けている。それが大きな奇跡と感じて、毎日が感謝、感謝です。そう思えるようになった自分の心も大切に、身の丈に合わせて、皆さんに喜んでもらえるクリーニング店を続けていきたいと思います。

――出会いを生かし 「奉仕心」に生きる――
 「真理」を学び 我が「人生」を修めてゆく
 自然と出会いが深まり 感謝心が「思い」をつなぐ
 信じ合い 支え合い 補い合って 共に生きる喜びが広がってゆく
 「今」を感謝して生きる「心」が 生きがいある姿(人生)を引き出してゆく

――出会いを生かし
    「奉仕心」に生きる――
 「真理」を学び
    我が「人生」を修めてゆく
 自然と出会いが深まり
    感謝心が「思い」をつなぐ
 信じ合い 支え合い 補い合って
    共に生きる喜びが広がってゆく
 「今」を感謝して生きる「心」が
    生きがいある姿(人生)を
      引き出してゆく

『真実の光・神示 平成23年版』116ページ