娘の口癖は、「ごめんね。こんな私でごめんね」でした。強迫性障害のため、ささいなことでも過度に不安になってしまいます。ですから、人より何倍も努力して就いた仕事も、強迫観念に駆られて辞めざるを得ず、転職を繰り返すのです。「働きたいけど働けない。ごめんなさい」と泣く娘を前に、「できるものなら代わってやりたい」と、私も何度泣いたことでしょう。
娘の弱点は「親の弱点」
親ができることは「同情」ではありませんでした。「娘の心が安らぐ家庭づくり」。それには「夫婦の重なり」が大前提…と神の教えで学びました。
夫とは仲も良く、夫婦で娘に向き合ってきたつもりです。娘に「本心を話してごらん」と伝え、「もう無理。辞めたい」と言えば、「分かるよ」と、夫と二人で励ましました。すると、娘は最後に必ずこう言うのです。「分かった。頑張ってみるね」。
はたと思いました。これは本心ではない。これ以上、親に心配を掛けまいとしているだけ…と。その証拠に、口では「頑張るね」と言いつつも、どこか浮かない表情をしていたように思います。
ヒヤッとしたのは、夫も娘と同じで、本音を言わない節があることです。そして、私自身もまた、夫に本心を伝えていませんでした。「ありがとう」も「ごめんね」も心底からではなく、ただ言っているだけ…。娘うんぬんの前に、私たち夫婦が上っ面の会話をしていたのでした。
夫婦が重なって味わう不思議
「お父さんがいるから頑張れる。ありがとう」という感謝も、「私、仕事でこんなミスしちゃったんだ」という失敗談も、心の底から伝えようと意識したら、反応が違ってきました。夫の口から、「実は僕も…」の言葉が出てくるようになったのです。
夫婦の会話が変わってきた頃、娘にも変化がありました。以前は話を聞こうとすると、家族の前でも固まっていた娘が、「パパとママに聞いてほしいことがあって…」と、何かと声を掛けてくるのです。「つらい」と泣いても、前と違い、最後には声も顔も、明るくなります。娘が「ママたち、話合わせてたの?」と言うほど、私と夫の思いが重なっているのも不思議でした。
「ありがとう」の涙に変わる
娘は昨年、保育補助の仕事に就き、毎日楽しそうに働いています。娘を思って一心に頑張っていたつもりですが、気付けば、親の私たちが生き方を変える機会を頂いたと、今、振り返って思います。
「パパもママも、あなたのおかげで大切なことに気付けたよ」と娘に伝えると、本当にうれしそうに「ありがとう」と言い、涙を流していました。娘はもう、「ごめんね」と泣くことはありません。家族が本音で語れる心地よさ。そこに気付かせてくれた、親孝行な娘に感謝です。
※この方の娘さんの「喜びの声」も、併せてご覧ください。
神示で確認 「喜び」の仕組み
夫婦で「教え」を学び 「真理」のある家庭をつくる努力を 夫婦二人で実践
自然と 親 子の触れ合い 会話が増えて
我が子の人生は 運命が導く心の動きを取り始める
夫婦の会話 心の重なりも 増えてゆく
家庭は 運命の力に包まれて 夢を持って「生きる」気持ちが芽吹くもの(環境)
家庭の姿(状況)は安定し 愛ある心が家族の気持ちを包み込む
『真実の光・神示 令和2年版』44ページ
神示で確認 「喜び」の仕組み
夫婦で「教え」を学び
「真理」のある家庭をつくる努力を
夫婦二人で実践
自然と 親 子の触れ合い
会話が増えて
我が子の人生は
運命が導く心の動きを取り始める
夫婦の会話 心の重なりも
増えてゆく
家庭は 運命の力に包まれて
夢を持って「生きる」気持ちが
芽吹くもの(環境)
家庭の姿(状況)は安定し
愛ある心が家族の気持ちを包み込む
『真実の光・神示 令和2年版』44ページ