(新潟県KY/40代女性/主婦)
悪性リンパ腫の治療中だった父が、余命宣告を受けたのは、昨年12月のことでした。「あと2、3カ月です」。衝撃的な医師の言葉。まさか、こんなに元気なのに? とても信じられなかったです。
神の教えを軸に、心が定まって
揺らぐ気持ちを祈願するうちに、少しずつ、心が落ち着いていくのを感じました。まだ時間がある。精いっぱい父を支えられるように、夫と話し合い、息子にも思いを伝えよう。家族で心を重ね、兄と力を合わせれば、必ずより良い形で寄り添えるはず。神の教えが支えとなって、気持ちが定まっていったのです。
早くに母を送って以来、父は、長年一人で暮らしてきました。「できる限り、この家で過ごしたい」。その願いをかなえるために、私たちに何ができるのか。繰り返し、兄と話し合ったのです。一人で大丈夫か、経済面は…。離れて暮らす私は、つい形に目が向いて、焦ってしまうことも。そうした思いを受け止めて、「できることをしていこう」と励ましてくれたのが夫です。父が安心して過ごせるように、家族で“心”を支える。そう夫と話し合う時間が、私を原点に立ち戻らせてくれました。
一丸となるほど、周りの応援が
父の“その時々の思い”に寄り添いたくて、毎日連絡。気付いたことは兄と共有し、可能な限り診察に付き添いました。「家族の心が重なっている」という確信は、父を支える何よりの力に。また、実家の近所の方々にも、たくさん助けていただきました。中には、私にまで連絡を下さる方もいて、感謝してもしきれなかったです。クリーニング店を営む傍ら、何よりも人との関わりを大切にしてきた両親。その姿が心に浮かび、熱い思いが込み上げました。
学校が休みのときは、子供と一緒に実家へ。夫は、「お義父さんの“気持ち”を大切にね」と送り出してくれました。帰省中は、父と並んで眠り、ぽつりぽつりと昔話も。「小さい頃、随分生意気言ってごめんね」「いいんだよ、子供なんだから」。私はどれだけ愛され、許されてきたんだろう…。見えてきた大きな愛情に、深く心を揺さぶられました。それ以降は、事有るごとに父に思いを尋ねるように。親子の会話が、ぐっと深まっていきました。
愛深い生き方を受け継いで
その後、体調に波はありながらも、年末年始を楽しく過ごし、温泉に、花見に…と、数多くの喜びを味わった父。病状が進行した4月、私たちの思いを受けて、入院すると決めてくれました。病院に向かう前日、「これが咲くまで頑張れるかな」と大事に育てていたスイートピーには、花が2輪。まるで、思いに応えてくれたかのようで、涙が止まらなかったです。病院で、父は、私たちを安心させようと、大きく腕を上げてダブルピースを見せてくれました。その翌日、穏やかに旅立っていったのです。
家族で気持ちを一つに、全力で父の人生に寄り添った月日。それは、親に身いっぱい愛されていた“仕合せ”に気付けた、宝の時間でもありました。だからこそ、私も愛深い生き方を受け継いでいきたい。その決意を新たにしています。



信者は 神示「真理」を学び
「真理」で正しく関わる家庭を築く
これがかなうほど
家族の実体は修正されて
「心の道」を太くする
「真理」に生きる家庭に
人間の実体(こころ)は磨かれ
「正道」をゆく存在(ひと)と
成って行く
『真実の光・神示 令和5年版』85ページ


