No. 1899

リストラで失意の底から
仲良し家族になれたのは…

(横浜市NO/50代女性/主婦) 

10年近く勤めた会社をリストラされ、元日から無職になりました。両足に激痛を抱えながら頑張り、昨年には人工股関節の手術を受け、やっと職場復帰したところだったのに…。不自由な足のまま放り出された気がして、苦しい心を押し殺す日々でした。 

真理を通して見えた反省点

気持ちに変化が起きたのは、「夏の年代の研修会」に参加してからです。「日常が崩れた時に表れるのが自我」という職員のひと言が、心に強く響いたのです。会社を恨み、職場のあったビルを見ることさえ嫌でたまらず、「悔しい」「悲しい」と、家の自室で悶々(もんもん)としていた私。その姿を見た家族がどんな思いになるかなんて、気にも留めていませんでした。 

思い返せば、夫婦の会話は事務連絡のみ。食事は別々、休日も別行動。夫を一人で家に残し、子供たちと出掛けることも。挙げ句の果てには、「夫といる意味あるのかな?」と考えたことまであったのです。家族のために、働いて収入を得ることを優先してきた人生。「家庭」という、もっと大切にすべきものがあると気付きました。 

そんな中で見返した、家族の思い出動画。いつもと違って目に付いたのが、家族に指示を出す自分の声でした。夫の言葉を無視し、子供の話を遮り、上から目線で、「○○しなさい」「○○に行くよ」。「ああ、みんなが私に合わせてくれていたんだ」「このままでは、家族が離れていってしまう。落ち込んでいないで、生き方を改めたい!」。強い気持ちが芽生えました。 

素直に家族に向き合うと…

自室にこもるのをやめてリビングへ。「お母さん、最近ずっとここにいるね」と子供に言われ、「みんなと話したいから」。素直に伝える中、会話が増えていきました。 

ある日、長女が、「転職したい」気持ちを打ち明けてくれました。以前なら、「まだ就職して1年じゃない!」と即座に否定したでしょう。有無を言わせず、親の考えを押し付けていた場面です。ところが、娘の思いを知りたいと懸命に耳を傾け、頑張りを褒める私がいました。さらに、夫に話すと、「一緒に応援しよう」と言ってくれ、心が重なった感覚に感動。「以前は、会話不足で理解し合えていなかっただけ…」と思い至り、私自身のつらさも語っていったのです。 

こんなに身近にいた、私の味方

話を聞いた夫が掛けてくれた言葉は、「会社を訴えようか!?」。冗談と分かっていても、私のために熱くなってくれたと、どんなにうれしかったか…。「しばらくはゆっくりするといいよ」。一番つらい時に寄り添い、味方になってくれたことは、生涯忘れないと思います。 

気付いたら、たわいのないことまで伝え合う夫婦に変わりました。「調子はどう?」と気に掛け合い、きれいな景色を指さし、「見て見て」と呼び合うことも。足の不自由さも忘れ、毎朝5階から1階まで下りて、夫を見送るようにもなりました。「○○する?」「どこに行きたい?」。近頃は、夫や子供の考えを尋ねるのが当たり前に。夫婦で手をつなぐまでになり、子供の方が照れています。 

悩んだ全てを人生の糧に

「お母さん、すごい。違う人になったみたい」「家の雰囲気も変わったね」と娘。独立した息子たちも、「もっと帰るね」と言ってくれ、家族の絆が確実に強まっているのを感じます。会社へのわだかまりが消えたどころか、この経験があったから、自分を見詰め直せたと感謝に変わっています。神と歩めば、つまずいても、必ず穏やかな心を取り戻せる。悩んだ全てが糧になり、成長につなげていける。この喜びを胸に、命ある限り、生き方を高めていきます。 

相手の気持ちを受け止め
     我が思いを重ねて言葉を返す
 この繰り返しに 絆が生まれる
――仕合せの基は和のある家庭
   夫婦は仲良く心(運命)を重ね
    親子は心(感情)の交流を
         欠かさぬこと――
「和心」を家族で育てる家庭には
  調和する心(運命)が引き出され
 心明るく 体も強く 社会に奉仕して
   世(環境)を「正道」へと導く
             人間が育つ

(平成30年9月1日)