No. 1769

夫婦に相次ぐ病を機に
心底温かい関係へ

(鹿児島県KO/60代女性/主婦) 

ある朝、体が思うように動かず、起き上がるのに1時間もかかってしまいました。病院での診断は、リウマチ性多発筋痛症。それから間もなく、今度は夫が、行き渋っていた人工透析をいよいよ始めることになったのです。夫婦に相次ぐ病に、「何がいけないんだろうか…」。そんな思いがよぎりました。 

見詰め直した「和のある家庭」

自分の生き方を確認したくて入った、教務相談。職員の問い掛けに、ハッとしました。「和のある家庭を築けていますか?」。いつも学んでいるように、健康は、心の安らぐ家庭が土台にあってこそ得られるもの。あらためて、夫婦関係を見詰め直しました。夫に不満があるわけではありません。けれど、「心から大好き?」と聞かれたら、一緒にいると楽しくて仕方ない!というほどでもなかったのです。妻として、もっと夫に温かい関心が持てるように。偉光会館のご神前で祈願して、家路に就きました。 

相手の「心」に関心を持って

家の中でまず見えたのは、夫に価値観を押し付けていた自分の姿。一緒に神の館に行くのも、私は、神様のことだから当然…と思っていました。時に「行かない」と言う夫に、どこか責める思いがあったのです。「どうして、そう言うのだろう?」。相手の心に関心を向けてみたら、「体がつらいんだ」と、ぽつりとひと言。言葉の裏にあった、夫の本音に触れられた瞬間でした。 

この日を境に、私は変わりました。「今度一緒に行きたいのだけれど、どう?」「体調、大丈夫?」。夫の体をいたわって、気持ちを聞けるようになったのです。 

家族の思いをつなぐことを意識

夫のことだけではありません。神奈川県で暮らす娘への関わり方も変わりました。何かと「帰ってこい」と繰り返す夫に、娘は、横浜での生活を続けたいと言います。以前の私だったら、夫に「何でも時期があるから」と自分の意見を言って、終わり。いつまでも平行線のままだったでしょう。 

それが、娘のことを案じる、夫の愛情が痛いほど分かるようになっていた私。娘に、「お父さんは、ただ口下手なだけ」「食事のときに、『一人暮らしで、ちゃんと食べているのかなあ』なんて心配しているのよ」などと、夫の気持ちを伝えるように。そして、夫にも、「地元が嫌いなわけではなく、あの子にも考えがあるし」と娘の思いを話していきました。子供と夫の間に立ち、それぞれの思いを“つなぐ”橋渡し役を心掛けたのです。

病気が遠ざかり、夫も前向きに

その繰り返しに夫婦の心が重なってくると、不思議と私たちの体調も好転していきました。炎症反応の数値は正常に戻り、薬の量も随分と減りました。夫も、透析治療に前向きに取り組んでいます。仕事を終えたその足で、治療を受けて帰宅する日々。「お帰りなさい。きょうの体調はどう?」。夫を気遣う言葉が自然と出ます。ありがたいことに、だるさは一切ないようです。家族のために一生懸命…。気苦労の絶えない仕事にも、文句一つ言わない姿に、尊敬の念が込み上げます。そんな信頼で結ばれた、心底温かい夫婦関係を深めて、子供たちのお手本となる和のある家庭を築いていきます。

家族一人一人が
  任と立場を知り わきまえて
           関わる家庭に
    人間の実体(こころ)は
             高められる
 豊かな心が育まれる
    家庭の真理(すがた)が
             ここにある
豊かな心を身に付け 生活すれば
  自然と病は癒やされ
     心も 体も生き生きしてくる

『真実の光・神示 令和5年版』141ページ(中略あり)