No. 1756

“受け身”の人生をやめて
擦れ違う思いが重なる心へ(続編)

(佐賀県TK/50代女性/主婦) 

父が亡くなった時、私はまだ中学2年生でした。3人の子供を一人で抱え、母はどれほど大変だったか…。急に態度が変わった親戚や、さっと離れていった人もいて、「人って怖い」と感じました。それから数年たった頃、今度は母が、突然家を出てしまったのです。「人は信じられない。でも神様なら…」。そんな思いで学び始めた神の教え。母を恨む心は少しずつ流れ、何年かして連絡が来た時も、「帰ってきて!」と本心から伝えられました。 

ぶつかる原因が明確に見えて

母は戻ってきてくれました。生活は落ち着き、それからしばらくして、私も家庭を持つことに。しかし、人との関わりは不器用なままで、落ち込んだり、腹が立ったり、ささいなことで心が揺らぎます。夫とはけんかばかりで、何日も口を利かないことも。それでも、夫婦で教えを学ぶうちに、徐々に会話が増えていったのです。 

最近になって、ふと気が付きました。夫とのけんかの原因は、多くがお互いの言葉が足りないことによる誤解や擦れ違い。そして会話不足の原因は、「夫の口数が少ないから」「分かってくれないから…」とすぐに諦める、私の“受け身”の姿勢にもあったのです。だったら、お互いに分かり合えるように関わろう。やるべきことが見えました。 

それ以来、「ちょっと話したいな。でも今は無理かな」などと感じても、すぐに諦めなくなりました。タイミングを見て声を掛けたり、時にはメモにしたり。それだけで、けんかが驚くほど減りました。伝えていたはずの「お疲れさま、大変やったろ」も、これまで以上に気持ちが届くのか、照れくさそうな表情を見せてくれます。そうして関わりが増えるほど、心が安心感で満たされていきました。 

わだかまりのない関係に

次第に、周りの方々との関わりにも変化が。以前なら、ただ我慢するだけだった場面で、意見を言えるようになったのです。言葉がきつかったかも…と気付いたら、すぐに、「言い過ぎてしまってすみません」。すると、「私もゆとりがなくて」などと返していただき、負担のない関わりができています。先日は、かつて行き違いのあった人が、遠くから私に手を振ってくれました。小さなことだけれど、それが本当にうれしくて! 私も気持ちを込めて振り返しました。 

良い生き方を残せるように

少しずつ心が揺らがなくなった今、あらためて思います。夫とたくさんけんかをした分、子供たちには、随分心配を掛けたはず。父の温かさや、年を重ねた母の優しさを受け継いで、私も夫と一緒に、2人の息子に良いものを残してあげたい…と。そのためにも、“自分”がどんな心で生きるか。それを大切に、一日一日を過ごしていきます。 

家族で「教え」を学び
  「真理」で家族と関わる努力を
             家族でする
 自然と 家族の心は重なり
          会話が増えてゆく
 運命に導かれた心の動きが取れて
      和心育つ家庭となって行く
 同時に 奉仕の心が引き出され
    多くの人々との出会いが
         育まれ 生かされる
奉仕の心が
  人々との出会いに生きがいを生み
   「心の道」に良き因を残して行く

『真実の光・神示 令和6年版』81ページ(中略あり)

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