(大分県MS/60代男性/無職)
ずっと何とかしたいと思っていた「短気」な性格。でも、カチンとくる感覚はなかなか変わりません。特に妻に対しては、ささいなひと言に腹を立て、何日も話さなくなる。そんなことを繰り返してきたのです。
心の底にあった妻への引け目
それでも諦めずに神の教えを学び続けるうちに、ようやく怒りのスイッチが入るタイミングが見えました。「洗面台が汚れてるよ」「エアコンがつけっ放し」。自分の“うっかり”を指摘されると、途端にムカッ。「後でやろうと思っていたのに。面白くない!」。この不健康な感じ方の原因が、心の底にこびりついた「妻に負けたくない」気持ちであることも分かりました。実は、妻は高校の同級生。出会った頃から優秀だった妻に、自分でも気付かないうちに引け目を感じていたのです。
さらなる気付きは、職員との会話の中にありました。「世話好き」「おせっかい」という言葉が妙に心に残り、妻の姿に重なったのです。いろいろ言うのは、うっかり屋の私が外で恥をかかないため。気に掛けてもらえるということは、それだけ愛されている証拠。妻は愛情深い人なんや! 見方がガラリと変わった瞬間でした。以来、何か言われたら、妻の気持ちに思いを巡らせたり、自分を振り返ったり。その繰り返しに感じ方が丸くなり、カチンとくることがなくなっていきました。
向き合う態度一つで居心地良く
妻への思いが変わったら、向き合う態度も変化しました。妻は一から順に、思っていることを全て話したいタイプです。でも、私が聞きたいのは結論だけ。だから、妻が一生懸命話していても、真剣に聞いていませんでした。「まず聞いて」「受け止めて」と何度言われたことか…。なのに、お構いなしに言い返すこともあったのです。それが今は、テレビを消し、携帯電話を置いて、妻の話にちゃんと耳を傾ける。それだけで、お互いに心地の良い雰囲気が広がります。自然と会話も増えました。
理解が深まり、穏やかな毎日に
長い付き合いだから、「あうんの呼吸」で何でも分かり合っている…というのは思い込みでした。言い過ぎたかなと気になって、尋ねてみると、相手は何とも思っていないことも。直接話すからこそ、本心を理解し合うことができ、余計なことを考えなくて済む。本当に穏やかな毎日です。
「ありがとう」も、「すごいね」も、最近は何の気負いもなく口にできます。夫なんだから、妻より優位に立たなければ…という感覚はすっかり消えました。「大好きだよ。愛してるよ」と言いながら、自分の変わりように、自分でびっくり。素直な思いを伝えるほど、夫婦、家族の心が重なっていくことを実感しています。
家族との関係をより良いものへ
思えば、実父も、優しい半面、とても短気な人でした。一年中働き通しでほとんど家におらず、家族との縁が薄いまま、53歳で他界。いつの間にか、私も、全く同じ生き方をしていました。子供たちも似ているところがあり、実体の深さを感じずにはいられません。今回、それを少しでも改善できたことに安堵(あんど)しています。父がいたから自分がいる。仕事に打ち込めたのも、今、仕合せなのも、妻が支えてくれるおかげ…。父にも、妻にも、あらためて感謝が湧いてきます。家族との関係をもっと良くしていくために、妻とますます気持ちを伝え合っていきます。その姿を見て、父も安心しているに違いありません。



家族で「教え」を学び
「真理」で関わる家庭をつくる
努力を欠いてはいけない
「教え」が
家族の心(実体)を引き上げる
「六つの花びら」咲くように
家族それぞれが
任と立場を知って 正しく関わる
自然と 家族の心は一つに重なり
実体を高め合う家庭と成る
「教え」を学び
「心の道」をつなぐ人生をゆくべし
『真実の光・神示 令和4年版』95ページ(中略あり)



※六つの花びら;神が人としての仕合せを六つの花びらに例えてお教えくださった、基本真理の一つ。夫・妻、男女の子供、健康、職業、生活、希望の六つに恵まれることが、人としての仕合せなのです。六つの花びらは、順にかなっていきます。夫婦が仲良く暮らすと、親子の仲も良くなります。そのような家庭を築けると、健康に恵まれ、人の役に立とうという意欲も枯れません。社会で活躍できるので、生活に困ることもなく、大きな希望を持って人生を歩めます。詳しくは『生命の歩み』84ページで確認しましょう。
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