No. 1495

84年の人生を歩んだ今
これこそが“しあわせ”と

(神奈川県TO/80代男性/会社員) 

昇進を重ねて地位を得た私は、努力を惜しまなかった人間。半面、“自分はできる人間”と自信過剰で、人には常に上から目線だったのです。神に出会っていなかったなら、物や形にこだわり、いずれ孤独に陥っていたに違いありません。 

神が下さった最高の“心の奇跡”

人生最大の危機が訪れたのは50歳の時。悪性の舌がんでステージⅣとの宣告でした。突然、目の前に迫った“死”。普通なら、不安や恐怖心で気が動転するのでしょう。ところが、冷静に現実を受け止め、不思議なほど心は安定したまま。「神が寄り添っていてくださるから絶対に大丈夫!」そうした確信があったからです。 

半年に及ぶ闘病生活で気付いたのは、人に厳しく、冷たかった、心得違いの数々。反省するにつれ、復帰したら、誰かのためになる生き方をしたい。役に立たなければ、人間として生きる意味がない」と思えたのです。後遺症や職場復帰への不安もありながら、希望に満ちた人生設計を考えられるほど。有意義な入院生活を過ごせたのは、心が安定し、前向きでいられたからに他なりません。これが、私にとって最高の“心の奇跡”と認識いたしております。 

生まれ変わったつもりで

退院後、友人の誘いで学生寮の仕事に転職。生まれ変わるつもりで歩み出した私には、地位をなくした気落ちなどありません。具合の悪い学生がいれば、夜中でも一緒に病院へ行くなど、親身に関わり、やりがいのある日々を送れました。 

妻が他界後、仕事を辞めましたが、数年して、起業する知人から、「手伝ってくれないか」と懇願されました。「今までの経験が役に立つなら…」と、縁の下の力持ちに徹して働き始め、現在に至っております。 

がんを患った当時、言語障害をはじめ、食べることや歩行などの身体障害を言い渡され、術後は体重が30キロも激減。周囲から、「あいつはもうダメ」と言われた私が…です。発語などに障害はあるものの、片道90分の通勤もなんのその。心身が健康で、働けて、人や社会のために力を発揮できるという、一石三鳥を得ております。 

恩を返し、役に立つ人に

人に求められ、84歳の今も現役。子供がいなくても、近くにいる甥(おい)っ子が、「おじさん元気?」と毎日メールをくれます。いろいろな人と和気あいあいと関われて、一人身の寂しさなど全くなく、感謝しかありません。 

多くの方々から受けている恩を返せる人間に…、人の力になりたい…。こんな心になれたことが、うれしいのです。「明るく、元気に、楽しく」をモットーに、悔いのない人生を全うすべく、歩み続ける所存です。“しあわせ”は、資産や地位などがもたらすのではなく、穏やかな心で暮らし、豊かな人間関係から味わえるもの。この“しあわせ”の感慨を味わい尽くせるよう、目指してまいります。 

知識・学力 財産・金力 経験・権力で
          人生は完成しない
 「教え」を学び
   「真理」に悟りを得て
    日々の出会いを生かすことで
  人は 人格 人品を磨き
    人たる人の心に近づき
            完成してゆく
「運命」が導く「人生」を歩んで 人は
  神の手の中
   悔いなき時代(人生)を歩み抜く

『真実の光・神示 令和2年版』63ページ(中略あり)