No. 997

「仕合せな働き方」がある!
途切れることのない充実感
(東京都KT/70代男性/婦人服販売)

ネクタイ店を営んでいた亡き父。その血を私も受け継いだのでしょう。約30年前から、洋服店を始めました。ところが、全く売れずに大苦戦。場所を変えて、変えて、3軒目に決めたのは、父所有の土地。しかし、「何でここに」と言われるほど人通りが少なく、相変わらず売れない店でした。

売れないのは、場所のせい?

私の店に、客として来ていたのが妻です。妻の紹介で信者になり、やがて店にも2人で立つようになりました。

信者になって早速、勉強会で衝撃を受けました。「物を売るとき、買ってくれる人を『お客さん』と思ったら駄目。来てくれる人はみんな『お客さん』」。神示教会では、「相手の心」を大切にすることを学んでいると知ったのです。

売りたい焦りから、常連さんが来ると、他の方には目もくれず、すぐそばへ。売り上げを上げるには、「これが一番」。でも、私が「これが一番」と思っていたことのほとんどが、間違っていたと気付き始めました。お客さんに「こういう物があればいいのに」と言われたら、「それならよそのお店へ」と返していましたが、「なるほど、考えてみますね」と伝え、本当に考えました。自分がやりたいように商売する感覚ではなく、お客さんに合わせた商売をする。心の向け方が変わっていったのです。

自然と商売も軌道に乗って

状況が上向いていきました。常連さんが、知り合いを連れてきてくださったり、たまたま立ち寄った地方の方が、「この店が忘れられない」と、その後も遠路はるばる来てくださったり。自然とお客さんの輪が広がっていきました。

「この年になると、あまり服は着ないけど、お宅のは買いたい」「近所のスーパーに行くのもおっくうなのに、ここには来たくなる」など、うれしい言葉をどれほど頂いてきたか…。店の居心地が良いらしく、お客さん同士で仲良くなってお茶を飲みに行ったり、待ち合わせしたりと、地域の憩いの場のようです。開店前から並んで買ってくださる方もいて、「人が通らない所なのにすごいね」とよく驚かれます。

いつまでも求められる喜び

しかし、年々体力が衰え、今年の夏、閉店を決断しました。「芸能人の引退みたいね」と妻と冗談を言うほど、皆さんがお花を持って来てくださり、感謝、感謝…。閉店後も、お客さんだけでなく、仕入れ先の方まで惜しむ声を掛け続けてくれました。

その声に押されて、このたび、営業日数を減らし、同じ場所で再オープンしました。閉店してすぐ開店なんて、詐欺のようで最初は考えられませんでしたが、「あなたたち夫婦に会うと元気になる」と言ってくださる、皆さんの心に応えたい思いです。

神の教えを知らなければ、とっくに閉じていたはずの店です。今の状態を亡き父が見たら、どんなに喜ぶだろうと思います。一段一段、階段を上るように、仕合せへと近づいていった私の人生。気付いたらこんなに大きな仕合せを頂いていることに、神への感謝が止まることなく湧き出てきます。

妻より

神の教えで心を成長させてもらったのは、私も同じです。いい人だな、と思って結婚した夫は、仕事に厳しく、常に怒られ、付いていくので精いっぱい。「この人の妻は、私でないと務まらない」。そんな上から目線の「心」が、夫のイライラに拍車を掛けていたと、神の教えで気付きました。これから先も、夫に温かく、優しく寄り添い続けていきます。

――人との出会いを重ね 人は生きてゆく――
 出会いを生かせた者は 生きがい多い人生を手にし
    出会いを生かせぬ者は 迷い多い人生となる
 出会いを広げ 深めゆく者は 心に愛がある
    感謝 感動に心あふれ 多くの縁を引き寄せるのである
仕事は 「奉仕心」身に付けし者には 生きがいとなる
 縁ある人のために 我の力と存在を奉仕する
 自然と多くの人が集まり 愛心が育ち 環境が潤ってゆく

――人との出会いを重ね
        人は生きてゆく――
 出会いを生かせた者は
    生きがい多い人生を手にし
  出会いを生かせぬ者は
        迷い多い人生となる
 出会いを広げ 深めゆく者は
          心に愛がある
  感謝 感動に心あふれ
    多くの縁を引き寄せるのである
仕事は
  「奉仕心」身に付けし者には
          生きがいとなる
 縁ある人のために
      我の力と存在を奉仕する
 自然と多くの人が集まり
    愛心が育ち 環境が潤ってゆく

『真実の光・神示 平成17年版』83ページ(中略あり)