No. 975

将来が見えなかった僕が
介護士としてやりがいを
(岩手県DH/20代男性/介護士)

自分は何ができて、何がしたいのか…。何も見えずにさまよっていた高校時代、「優しいところがあるから、介護の仕事がぴったりじゃない?」とアドバイスしてくれたのは両親でした。ずっと祖父母と暮らしてきたので、高齢者に抵抗がないかも…。目標が持てたのがうれしく、「とにかくやってみよう」と始めて、5年がたちました。

やるべきことをしっかりと

勤務先の老人ホームには、介護の必要な高齢者が入所しています。学校の勉強と現場は全く違い、最初は認知症や言葉を話せない人にどう関わればよいのか、戸惑いの連続でした。先輩のように的確に動けず、自分は役に立てていないと悩んでいた時、友輝会で学んだのが「素直、正直な心」。20代の今は、焦ったり、背伸びしたりしないで、教わることを素直に受け止め、しっかり取り組めばよいのだと気付いたのです。

食事や入浴の介助、おむつ交換、着替えなど、やることは常に山積み。でも、どなたもが人生の大先輩という敬いの心を忘れず、目の前の人のために、一つ一つ丁寧に関わろうと思いました。会話ができるかどうかなんて関係ありません。「おいしいですか」「天気がいいですよ」と明るく声を掛けながら担当。すると、食欲が出たり、寝たきりの人が起き上がれたりという、驚くような変化もありました。「ありがとう」「こんな息子が欲しいよ」と喜ばれることも増えて、やりがいを感じます。

思いを感じて寄り添うだけでも

「家に帰りたい」と訴える人、何をしても文句を言う人もいます。その心の奥には、家族と離れて暮らす寂しさや不安があるのだと思います。自分には、優しく寄り添うことしかできません。それでも、ゆっくり話を聞いたり、散歩やドライブを楽しんだりする中で笑顔になると、最高にうれしいです。神の教えで人は誰かの役に立てたときに仕合せを感じると学びましたが、本当にそのとおりと実感しました。

求められる自分を目指して

両親は、いつも僕を気に掛けて、話を聞いてくれます。父の話を楽しそうに聞く母、優しい目で母を見る父。そんな両親から、たくさん良いところをもらっているんだと、自信が持てるようにもなりました。

人間関係が得意ではなかったのに、人と関わる仕事に就いて、出会いを楽しめているのは、まさに奇跡。うまくいかないこともありますが、両親が教えてくれた優しさをもっと磨いて、もっと周りから求められる自分を目指して頑張ります。

神が与えし我が「運命」 その力を引き出し 磨くほど
    人は皆 多くの出会いを重ね合わせて
      悔いなき人生 社会を導く存在 「個性」が光る
「心」素直に 正直に 我が「人生」を見詰め 受け入れ 「真理」に生きること
 自然と多くの縁を引き寄せて 世に役立つ我(存在)と返る

神が与えし我が「運命」
    その力を引き出し 磨くほど
  人は皆
    多くの出会いを重ね合わせて
      悔いなき人生
        社会を導く存在
           「個性」が光る
「心」素直に 正直に
  我が「人生」を見詰め 受け入れ
        「真理」に生きること
 自然と多くの縁を引き寄せて
     世に役立つ我(存在)と返る

『真実の光・神示 平成21年版』109ページ(中略あり)