50年前、脳性まひで生まれた一人娘。親としては「どうか人並みに…」と願い、大切に育ててきたつもりです。しかし、娘が20歳を過ぎた頃、精神の障害が分かり、どんどん症状は悪くなるばかり。24時間片時も目を離せなくなり、施設に入所したのです。
数年前、施設では手に負えないからと、やむなく自宅へ…。ここから私たち一家は、深い闇に入っていきました。娘は夜中に家を飛び出し、警察のお世話になることも。親には罵詈(ばり)雑言を吐き、通販で物を大量に買います。夫は娘を怒鳴りつけ、私が仲裁に入ると今度は夫婦げんかに…。日々この繰り返しだったのです。
本当に救ってくださる存在は…
気が休まらない毎日の中、年だけ取っていく現実。我が子の将来を思うと希望など持てません。ある時、夫と参拝した神の館で、職員に言われました。「娘さんのことは、ご夫婦で向き合っていきましょう」。私の答えは「無理」。夫は仕事が多忙で、私がどんなに大変でも支えてくれなかった人。そのわだかまりがずっとあったからです。
気晴らしにパチンコに行ったものの、すっきりするのはその時だけ。やはり救ってくださるのは神だけと、ようやく本心から神にすがりついた私でした。夫にきつい言葉をぶつけていたかも。「言ってもどうせ分かってくれない」と責める心しかなかったかも。夫は夫で、「本心から娘と向き合っていなかったかもしれない」と言っていました。私たちは、お互いに神の教えで「こうだったかも」と気付き、反省したのです。
親の人生も子の人生も守るもの
私と夫は、自分たちがいなくなった後のことばかり考え、「娘が入れる施設を見つけておかなければ」「我が子の人生は親が守らなくては」と、環境を整えることに躍起になっていたように思います。しかし、娘の人生を本当に守るのは「我が家」。娘の心が安らぐ家庭にするのが、親にとっても悔いのない選択と、神の教えで知ったのです。
そんな中、不思議と娘が落ち着いてきて、デイサービスに通えるまでになりました。買い物に行くと、3人分の食べ物を買って、私たちに分けてくれます。暴言が減り、大きな口を開けて笑うこともあるのです。知り合いが家に訪ねてきたら挨拶するなど、周りと意思疎通が図れなかったこれまでからは、考えられない変化が起きています。
晴れやかな心に変わった奇跡
「親の面倒は子が見てくれるものなのに、我が家は…」長年抱えていたむなしさは、夫婦ともども消え去っています。私たちの心を変えてくださった神への感謝は、とても言葉では言い表せません。
先日、親子3人で明魂誓願の儀を受けました。「末世を思い、先を考え、案ずることは、不要と申す」。儀式の中で伺ったこの神示が心に深く染みました。生涯を神と共に歩む決意とともに、大きな安心感に包まれている私の人生です。
「家庭」――親 子ともどもに 運命を磨き 実体を高める環境
「教え」を夫婦で学び 二人の心(運命実体)を一つに重ねるほどに
我が子の心(魂)は安定し その家(家庭)の「心の道」を受け継いでゆく
夫婦の会話が 親子の思いを引き出し 心(感情)の交流が深まってゆく
心の交流こそが 家庭を守り
「仕合せな人生」へと導く「力(愛)」となるか 気付くべし
「家庭」――
親 子ともどもに
運命を磨き 実体を高める環境
「教え」を夫婦で学び
二人の心(運命実体)を
一つに重ねるほどに
我が子の心(魂)は安定し
その家(家庭)の
「心の道」を
受け継いでゆく
夫婦の会話が 親子の思いを引き出し
心(感情)の交流が深まってゆく
心の交流こそが 家庭を守り
「仕合せな人生」へと導く
「力(愛)」となるか
気付くべし
『真実の光・神示 令和2年版』30ページ(中略あり)