No. 756

我慢で築いた平穏な毎日
行き詰まって変わった心
(長崎県KN/50代女性/主婦)

幼い頃、親に「気性の激しい子」と言われ、心のどこかに寂しさがあったのです。そんな中で出会った神の教えは、温かく染み渡りました。特に「心穏やかに生きる」。このフレーズが残りました。実際、教えを学び始めてからというもの、穏やかに暮らしてきたと思います。夫にも子供にも恵まれ、仕事も順調。しかし、その平穏は、思いも寄らぬ形で崩れてしまったのです。

「偽りの平穏」に気付く

一昨年、義母の家が全焼し、私は動転してしまいました。「穏やか」とは程遠い状況になり、抑えられなくなった自分の感情。この時、初めて心の「根っこ」にあったものが見えました。日常の中で家族への不満が出てきても、心の底に押し込めて、普通に、穏やかに…。これまでの穏やかな毎日は、自分が我慢してつくり出していた、「偽りの平穏」だったことに気付いたのです。

そんな胸の内を神に訴えていると、不思議と馬力が出てきて、「とにかく今は家族が一丸になる時」と、心が定まりました。そうして家族で支え合い、義母も落ち着いて一安心していた今年、今度は私が病に…。卵巣の腫れで手術したところ、他に腫瘍が見つかったのです。「悪性の可能性もある」との診断に夫は動揺し、頼りなく思いました。私も不安でいっぱいでしたが、「ここは自分がしっかりしなきゃ」と涙をこらえ、平静を装いかけたのです。

この時、心にブレーキがかかりました。自分の気持ちを偽っては、また同じことの繰り返し。不安も申し訳なさも、そのまま夫に伝えると、「ママの方がつらいよね」と寄り添ってくれました。「私をこんなに心配してくれる人がいる。うれしい」。一瞬にして見え方が変わり、一気に消えていく不安…。これが本当の「穏やかな心」だと分かったのです。その後、腫瘍は良性と分かり、家族みんなが喜んでくれました。

弱さを認めて得た奇跡

本心を隠して生きてきた私が、自分の心の弱さを認められたこと。それを受け止めてくれる家族の存在に気付けたこと。そして、弱い部分もひっくるめて、自分を大好きになれたこと。どれも心の奇跡です。

「いい妻でいなきゃ」という気負いもなくなり、まるで生まれ変わったように、心が楽です。幅も出てきたのでしょう。不満だった夫の言動も、そのおちゃめさで、今まで私の心を明るくしてくれていたんだな…と、新しい世界が見えてきました。

ここまでくるのに何十年もかかってしまいましたが、「私たち夫婦の姿は世界で一つ」と喜びを感じた今、もう寂しくはありません。これからは、子供たちに憧れられる夫婦でありたいです。

「心が変わる 人生が変わる」まさに私は、精神世界の不思議を味わいました。自分という存在がいとおしい。だからこそ、同じように、人を大切にできる自分になりたいです。

神示で確認 「喜び」の仕組み

――「心」で生きる人間は 「和のある家庭」に生きるほど
    「運命」の力はいや増して 「生きがい」あふれる「人生」を手にできる――
 「真理」を学び 教えを我が家に生かすなら
    自然と家族の思いが重なり合って 「心(魂)」安らぐ家と生(な)る
我が身(人生)の分(ぶん) 立場をよく悟り 家族に我が「思い」を語るべし
 この思い(信念)が深まるほどに 家族の心(愛)が見えてきて
    「生きがい」手にする人(人生)と成る

『真実の光・神示 平成25年版』11ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

――「心」で生きる人間は
    「和のある家庭」に生きるほど
  「運命」の力はいや増して
   「生きがい」あふれる「人生」を
      手にできる――
 「真理」を学び
    教えを我が家に生かすなら
  自然と家族の思いが重なり合って
    「心(魂)」安らぐ
      家と生(な)る
我が身(人生)の分(ぶん)
      立場をよく悟り
    家族に我が「思い」を語るべし
 この思い(信念)が深まるほどに
  家族の心(愛)が見えてきて
    「生きがい」手にする
      人(人生)と成る

『真実の光・神示 平成25年版』11ページ(中略あり)