No. 1312

口だけの感謝だった私
心からの思いが持てると…
(横浜市YI/60代女性/主婦)

夫は、周りから「また」と驚かれるほど、何度も命を救われてきた人。糖尿病に脳梗塞、心筋梗塞、大事故からの奇跡の生還。昨年は、膀胱(ぼうこう)がんの手術を乗り越えた後、2度目の脳梗塞を発症したものの、後遺症もなく、職場復帰ができました。 

そんな夫に、「お父さんがいてくれるおかげで、今の私がいるんだよ」と伝えてはいましたが、心の中は別。「私が支えたから、命を救っていただけた」。 

なぜなら、夫は面倒くさいことは嫌いで、コンビニに行くことすらおっくうがります。病院なんてもっての外。まるで大きな子供のようです。子供たちが、「お父さんは、ミスターチルドレンだね」と言っていたほどだったのです。 

心の深部を見詰めたら

しかし、神の教えを学ぶ中、ふと「一番面倒くさいことをしているのは夫?」と感じたのです。朝早くから仕事に行き、夜遅くまで働く…、それを何十年も。その感謝を伝えました。 

その後、さらに深い気付きがありました。神総本部で祈願していた時、「夫に“本心から”感謝できていない」と感じたのです。「私が頑張ったからこの家がある」との思いが拭えない。「心から感謝できる私になりたい」と祈願して帰りました。 

するとその夜、大きな出来事が…。長女と次女の間で大げんかが勃発。心の病を患っている長女です。次女は、そんな姉を思って何かと世話を焼いてくれましたが、長女は我慢していることも多かったようで、感情が爆発。暗い部屋に閉じこもり、食事も取らなくなりました。気になって部屋に入ると、テーブルの上に100錠もの睡眠薬。「生きるのに疲れた。お願いだから死なせて」と訴えてきたのです。 

夫を頼って生まれてきた思い

「お父さん、どうすればいい?」と聞きました。「夫には頼れない」の心を捨てた瞬間でした。夫は「そばにいてやろう」と。二人で娘の話を聞き、私が一緒にいられないときは、「俺が見ているから大丈夫だよ」と力強く言ってくれました。そして、娘のそばで、ただただ寄り添ってくれたのです。 

長女の症状は、すっかり落ち着き、今は前より明るく、普通に生活しています。次女とも、元の仲良し姉妹に。年末には、長女が、家族の前で「心配掛けてごめんなさい。ありがとう」と。みんなで涙しました。夫がいてくれたから、夫と心を重ねられたから…、長女の命は救われた。そう思えてなりません。この時、夫に伝えた「ありがとう」は、本心からの言葉。それはそれはうれしそうな顔をしていました。 

かつてミスターチルドレンだった夫は、何とも頼れるハズバンドに。家で擦れ違うとき、肩を優しくポンとたたいてくれたりして、大事にされていることを感じます。「夫がいてくれるから、私も生きていられる」。そんな毎日は感謝でいっぱい。「今に満足 きょうに感謝」の心で生きる意味が、ようやく悟れた思いがします。 

有限の命(人生)を 夫婦で支え 補い合う 「歩み」を貴(たっと)ぶ二人であれ
 運命の力の尊さが 悟れるほどに 人間は 家族を守るために「運命」を磨く
 夫婦仲良く 互いの運命を重ねて歩む姿(人生)に
    家族の心は安定し 家族それぞれの運命は磨かれ 実体は高められてゆく

有限の命(人生)を
  夫婦で支え 補い合う「歩み」を
      貴(たっと)ぶ二人であれ
 運命の力の尊さが 悟れるほどに
  人間は
   家族を守るために「運命」を磨く
 夫婦仲良く
    互いの運命を重ねて歩む
           姿(人生)に
  家族の心は安定し
    家族それぞれの運命は磨かれ
        実体は高められてゆく

『真実の光・神示 令和2年版』86ページ