No. 1191

会話のない夫との結婚生活
40年の寂しさを乗り越えて
(山梨県SK/70代女性/主婦)

職場の上司だった男性は、責任感が強く、気配りもできて頼れる人。夫にするならこんな人がいいな…という思いが現実になり、結婚したのは43年ほど前です。 

新婚旅行から帰った途端、「この人は何?」と感じました。会話がない…というより、できません。食事中は読書。リビングでもヘッドホンをして読書。短い会話は、まるで上司と部下のよう。一人が好きな人で、「ホワイトボードに予定を書いたから見て」と言われることもありました。 

夫の心の中に、誰も入り込めない私たち家族。さりとて口を利かないのですから、けんかもしません。息子が結婚して家を出る時、「お父さんと2人になって大丈夫?」と、本当に心配していました。そんなふうに子供の目にも映っていたのです。 

夫婦2人になって気付いたこと

実際、2人になると、2週間ひと言も会話しない…ということもあり、寂しさは募るばかり。神の教えを学んでいて、ふと感じました。「家族が基本、大切に」と何度も出てくるな…と。それは、この40年、私が「できている」と思い込んで、あまり意識してこなかった部分でした。

長い結婚生活、周りから「あなただからやっていけるのね」と言われ、私の心には「そばにいてあげている」という思いがありました。私なりに、常に夫に気を使っていましたが、そういえば、子供たちに「パパを傷つける言い方してて、ヒヤヒヤした」と言われたことも。夫が家事をしてくれても、全く気付かなかったことも。妻としての反省点が、たくさんあったのです。 

夫も変わったけれど、私も…

このままでは駄目だと思い始め、夫が心地よいと思う声掛けを…と努めました。話を聞いてくれたときに、心からの「ありがとう」。「お父さんが作ってくれた野菜が一番」という本音。日常の中で「うれしい」と感じたこと。夫に伝えずに自分の中で流していたことは、結構ありました。こんなささいなことに気付けなかったとは…。でも、そこに気付いて伝えた時から、40年も変わらなかった夫婦関係が、どんどん好転していったのです。 

夫に、「次は何の野菜を育てようかな?」と聞かれたり、私が「左利き用の鎌が欲しい」とつぶやくと、遠方まで出掛けて買ってきてくれたり。ホワイトボードで確認していた予定も、夫の方から「○○に行ってくる」と声を掛けてくれるのです。絶対あり得ないと思っていた夫婦旅行も、実現できました。夫と2人でいるときに「仕合せ」と感じている私の心の変化が、本当に不思議です。 

私がリビングに行くと、さーっといなくなっていた夫が、今は私と2人でゆったり。孫にまで冗談を言い、「じいじ」と慕われています。その変化は、娘が「最近、お父さん、すごい変わったよね」と驚くほど。時間はかかりましたが、何物にも代えられない仕合せが手に入りました。これから夫と2人、悔いのない人生を歩めそうです。

悔いなき人生 手にする極意を求めて 「教え」に触れる
 自然とあるべき家庭の姿(基本)が見えてきて 家族と関わる思い(愛情)が芽吹く
「教え」で触れ合う家庭をつくる努力をする
 家族の会話が増えて 情をかけ 互いに関わり 支え合う心(愛情)が育つ

悔いなき人生 手にする極意を求めて
          「教え」に触れる
 自然とあるべき
   家庭の姿(基本)が見えてきて
  家族と関わる思い(愛情)が芽吹く
「教え」で触れ合う家庭を
          つくる努力をする
 家族の会話が増えて
   情をかけ
     互いに関わり 支え合う
          心(愛情)が育つ

『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』92ページ(中略あり)