No. 1846

上から目線に気付き
人の心を酌める自分に

(大分県MM/40代女性/医師) 

78歳になった今も、医師として活躍している父に、昨春、二つのがんが見つかりました。それを知ったきっかけは、不安になっている姿を見かねた母が、家族に話してくれたから。聞いた瞬間、「早く教えてくれれば、もっといろいろ支えられたのに…」と、父を思う気持ちがよぎりました。しかし、とっさに出たのは、「夫婦で教務相談を受けたら? 病気になったときの心の在り方を確認した方がいいよ」という言葉。父の顔はこわばり、「あなたが受けたら」と冷たいひと言が返ってきました。 

相手の心が見えていなかった!

父の心のシャッターが下りてしまった。良かれと思って言ったのに、どうして…。偉光会館で、神の教えを学び直したら、見えてきたことが。父を心配してとはいえ、子供の立場で、生き方の確認を促すなんて…。何て「上から目線」だったんだろう。「こうした方がいい!」と熱が入ると、相手の気持ちが見えなくなってしまう。悪い癖が出てしまった…と、反省しました。 

私が働いているのは、父が理事長をしている病院です。年齢を重ねた父の負担を減らしてあげたい。そう思って、「そろそろ私たちに任せて」と声を掛けては、いつも反発を買っていました。一方、院長を務めている夫は、父に、「生涯現役でいてくださいね」と言います。そのたびに、うれしそうな父。私は、普段から、「患者さんのために尽くし続けたい」という父の気持ちそっちのけで、自分の思いを押し付けていたのです。 

父の本心に目が向いたら…

「父の心を感じ取りたい」。そう意識して接していくと、病気を隠した裏にある、家族を心配させまいという配慮。さらに、私たちの気持ちが父に向いて、患者さんの診療に影響してはいけないという、医師としての責任感…。そうした思いを感じるようになったのです。それからは、病院の仕事について、何かと相談。頼っていくと、父も、それまで一人で決めていたことを話してくれるように。大事な書類を任せてもらえる機会も増えました。 

ある日、一人で受診すると言う父に、「お父さんの体が心配だから、付いていっていい?」と素直に聞けました。以前なら、「家族なんだから、一緒に行くのが当然」という態度を取って、父に断られていた場面です。それが、「分かった」と連れていってくれたのです。 

家族の連携プレーで乗り越えて

その後、2度の入院中も、みんなで入れ代わり立ち代わりお見舞いへ。幸い、手術は最低限の処置で済み、抗がん剤も、放射線治療も、必要ありませんでした。何よりうれしかったのは、父が、「痛かった」などと弱音を吐いてくれたこと。私は、「そうだね。つらかったね」と、ただただ寄り添いました。 

父の不在中、病院を守ってくれた夫のことも、妻として、共に働く医師として、精いっぱい支えようと努めました。父の復帰が決まった時、「不安もあったけれど、何とか乗り越えられた。ありがとう」と夫がポツリ。夫婦の絆がさらに深まりました。 

父の病気はつらいことでしたが、家族の心は、今まで以上に一つになれたと感じます。年を重ねていく両親を、これからもしっかり支えていきたい。それには、もっと人の気持ちを酌める自分に…。夫と手を取り合いながら、温かい愛の心を育んでいきます。

「教え」に気付きを得て
   祈願で悟りを深める
       努力を欠いてはいけない
 実体は 気質・体質に表れ
        日々の生活に影響する
実体を修正し 高めるためには
   家族で「教え」を学び
     「真理」で関わる家庭を築く
 自然と 家族の心は重なり
         会話も深まり
       真実の愛が家族をつなぐ
 病気 事故・災難を呼び込まない
          家庭と成ってゆく

令和7年10月23日〈中略あり〉

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