信者と籍を置いた36年前、私は人が怖かったです。相手の言動に傷つき、悩み、迷い、つらかった。常に周りの目が気になり、誰かが家に訪ねて来るとなれば、良く思われたくて、前日から一生懸命掃除しました。自分で自分を守ることに必死だったのです。
人間関係の中でも、特に苦しかったのが母との関係でした。とても厳しい人で、褒められたことも、認められたこともありません。母の思いに応えられなかった時、「あなたがいなくなったら、どんなに楽か」と言われました。つらくて家を出ました。でも、いつの日か、私を生んで良かった…と思ってもらえたらいいな。それを願って、神示教会の信者になったのです。どうすれば仕合せになれるのか知りたくて、とにかく神の教えを学びました。
気付かなかったことに気付く
日々きゅうきゅうとする心。結婚後もそうでした。休みの日に家族と出掛けるなら、その前に家事をきっちり済ませておきたい私。ある休日、出掛ける前に家事をしながら、ふと思いました。夫は何も言わず、じっと待ってくれているけれど、本当は早く行きたいんじゃないかな。私は、初めて「自分の思いが強い」ことに気付いたのです。
いつの間にか、心が変わっていました。ある時、近所の人に大変なことがあり、母が一生懸命助けていました。いつもなら、「よく思われたいからでしょ」くらいにしか思わないのに、なぜか「お母さんってすごいな」と感じたのです。
母との関係が変わり始めたら
しばらくして母が認知症になり、毎日会いに行きました。それまでの日々を埋めるかのように、一緒にご飯を食べて、とりとめもないことで笑って。褒められることはなかったけれど、私が帰る時、「もう帰るんだ…」と何度も何度も言っていました。
「お母さんの娘で良かった」そう思えるようになった頃、私の周りには、人がたくさんいることに気付きました。「お友達って誰がいるの?」という感じだったのに、「○○さん!」と名前を呼んでくれる人が増え、「話、聞いてくれる?」と言われることも多くなりました。自分の心で苦しんだ時代があったから、「聞いて」と声を掛けてくれる人が、今どんな心なのか…。それを、少しでも分かりたいと思うのです。
つらかった経験も全て糧に
母を見送った後、近所の方が声を掛けてくれました。「お母さんはああいう性格だから、言わなかったかもしれないけどね。あなたのこと、自慢の娘だって褒めてたんだよ」。何にも代えられない…、最高の心の喜びを頂いたのです。
つらいことも、全て自分の喜びへと変えていける神の教え。今、こんなにもほのぼの、ふわんとした毎日を過ごせるなんて、36年前には想像できませんでした。たくさんの人と話して、笑っている自分は、信じられないほど心が変わっています。
「教え」に生きるほど 心は潤い 輝きを増す
気持ちにゆとりが生まれ 家族 縁者 友人 知人と 出会いが深まり 広がってゆく
そのとき 人は 「生きる」喜び 生きがいを感ずる
多くの出会いが 「人生」心の支えと返ってくる
出会いの全てが輝いて「心」に映る
「教え」に生きるほど
心は潤い 輝きを増す
気持ちにゆとりが生まれ
家族 縁者 友人 知人と
出会いが深まり 広がってゆく
そのとき 人は
「生きる」喜び 生きがいを感ずる
多くの出会いが
「人生」心の支えと返ってくる
出会いの全てが輝いて「心」に映る
『真実の光・神示 平成29年版』135ページ(中略あり)