(宮城県ST/80代男性/無職)
私が育ったのは、父親に聞きたいことも、母親経由。兄弟とも疎遠。そんな家でした。だから、温かい家庭を望んで結婚しました。なのに、帰宅して、夕飯ができていないだけで、カッとしてしまう。四角い所も丸く掃く、大ざっぱな妻の行動が気になって、指摘せずにはいられない。子供たちも、言葉遣いや礼儀作法など、それは厳しく仕付けたのです。家族がどう感じようと「自分は正しい」と、疑いもしませんでした。
変化のきっかけは、妻の心遣い
転機は、妻に誘われて、神の教えを学び始めたことです。「俺って短気?」「あんな言い方は、妻も子供も嫌だったかも…」。真理に触れるうち、自分の“当たり前”が間違っていたと気付いたのです。
そんなある日、いつものように、つい子供を怒鳴ってしまった時のこと。妻の声が聞こえてきました。「お父さんが厳しく言うのは、愛情があるからよ」。ひと言も責めたりせず、私の気持ちを伝え、家族の心をつないでくれている…。感謝が込み上げるとともに、自分も、妻のように家族から愛される存在になりたいと思ったのです。
以来、自分の価値観は脇に置き、神の教えから気付いたことを、素直に実践していきました。短気が出そうになっても、「まず一呼吸」を意識するだけで、感情がスーッと落ち着きます。自然と捉え方が変わり、相手の状況を思いやり、待つことや、意見を聞くことができるように。自分の考えへのこだわりが取れたら、腹が立つことがめっきり減りました。
親として最高の喜びを味わって
気付くと、何事も事後報告だった妻から、相談されることが増えました。距離のあった子供たちも、何かと話し掛けてくれます。おかげで、たくさんの思い出ができました。何より、「二人の子供で良かった」と言ってもらったことは忘れられません。今では、ひ孫にも恵まれ、みんなが遊びに来てくれると、本当ににぎやかです。
勇気をもらった、家族の支え
「スーパーじいちゃん」と呼ばれるほど、健康にも恵まれています。ところが昨年12月、突然体の力が抜けて、へたり込む状態に…。脳梗塞でした。妻が家にいなかったら、どうなっていたか…。家族の励ましにも勇気をもらい、わずか10日ほどで退院。子、孫、ひ孫、みんなが懸命に支えてくれる。本来の自分にはあり得ないことと、この上ない仕合せをかみしめました。
お互いに心からの感謝を
思えば、無意識に相手に感じさせる“とっつきにくさ”は、まさに、父親そのものでした。私がそうだったように、父も、自分の言動が間違っているなど、夢にも思っていなかったでしょう。母も相当気を遣っていたと考えると、自分が妻に同じ思いをさせてきたことを、心底反省しました。
早いもので、結婚して53年。妻は、「あなたは変わった。私をおおらかに受け入れ、支えてくれて、ありがとう」と言ってくれます。「私の方こそ」と、心からの感謝を伝えました。神の教えは宝です。神示教会と出会っていなければ、私は、人とぶつかってばかりで、孤独な人生だったに違いありません。それが、いつからか、我が家には知り合いがよく訪ねてきてくれます。「帰りたくない」と言ってもらえる、居心地の良い家になりました。
「奉仕心」が夫婦の合言葉
最近の私たち夫婦の合言葉は、「奉仕心で生きようね」。縁があって出会った方々のため、できることを率先して行い、役に立ちたいと思うのです。妻と二人、神の教えで一日一日をしっかりと生きて、仕合せの実感を、子や孫につないでまいります。



「信者の道」を歩むところに
人は誰も和心芽吹き始めて
「仕合せ」引き出す家を手にできる
神の教え「真理」を学び深めるほどに
「道の真理」が
我が家の心を明るくする
夫婦仲良く 会話を楽しみ
親子は寄り添い 思いをつなぐ
時流れ 世代を超えて
我が家の姿(人生)
心の道に受け継がれてゆく
『真実の光・神示 平成21年版』108ページ(中略あり)


