No. 1801

対人関係のストレスで休職
心が元気になれた理由は…

(富山県HM/50代男性/会社員) 

就職して34年、物作りの仕事一筋で頑張ってきました。ところが5年前、技能が求められる少人数の特殊な部署に異動してから、経験したことのない悩みに直面したのです。納期が近づくと、ため息をつき、口調も荒く、威圧的になる上司。「何とかして」と訴えてくる部下…。板挟みになって追い詰められていきました。毎日、何とかやり終えるものの、そのうち眠れなくなり、「もういっそ楽になりたい」と心によぎるまでに。思いとどまれたのは、家族の顔が浮かんだからです。 

家族の愛でほぐれていった心

大切な大切な私の家族。だからこそ、つらい気持ちは言えません。子供時代、仕事の不満をこぼす父親の姿に不安を感じたことが、忘れられなかったのです。しかし、心はきゅうきゅうとするばかり。とうとう感情のコントロールが利かなくなり、家族に八つ当たり。そんな私に、娘が手紙をくれました。「悩みがあったら、いつでも何でも話してほしい。心、強くなくていいんだよ。家族のことを信じて」と。申し訳なさでいっぱいになり、「変わりたい」と心底思ったのです。 

家族を笑顔にしたくて、真剣に神の教えを学び始めました。その頃、休職を決め、ようやく妻に告白。一切責めることなく、「ゆっくり休んで、早く元気になって」と、優しく受け止めてくれた妻。ほっとして、苦しみが和らいでいくようでした。こんなになるまで相談もせず、一人で悶々(もんもん)とし、短気を起こしていたことを心からわびました。「家族のために、何かできることを…」。そう思い、うつ病から立ち直った信者さんの体験談を参考に、食器洗いや風呂掃除などをするように。そして、子供たちにも、休職に至ったいきさつや、心の内を正直に伝えたのです。すると、「今は静養して」と口々に温かい言葉が。家族の愛が、心に染み渡りました。 

教えで持てた「ブレない軸」

神の教えを学び、家族と語らう日々に、「必ず乗り越えよう」と気持ちがどんどん前向きになっていきました。次第に、上司への心も変化。「上司もノルマ達成のプレッシャーで苦しかったのかも」「私の方こそ先入観でいっぱいで、気持ちを伝えてこなかった」。相手を悪く思う心が薄れ、自分の欠けにまで目が向いたのです。

そうして、無事に職場へ復帰。教えが心にあると、少しもブレません。厳しいことを言われても、落ち込むことも、焦ることもなくいられます。「お客さまのために、まずはみんなで精いっぱい取り組んでみよう」と意欲が湧いてくるのです。 

つらい体験を生かして

その後、しばらくして別の部門に異動。自分の体験を生かし、部下が緊張しないで、何でも語れる職場にする努力をしています。思いやりのある話し方を意識したり、人の意見をじっくり聞いて、取り入れたり。今、みんなが生き生きと働いていることが何よりうれしいです。 

たとえ気持ちがつまずくことがあったとしても、引きずらずにいられるのは、家族のおかげ。どんなことも話せる家族がいるから、仕事も頑張れると実感しています。「何でも語り、語ってもらえる自分になろう」。そう心掛けるうちに、本音で関わる場面が驚くほど増えました。神の教えを共有できる家族の存在が、本当にありがたいです。これからも、家族みんなで生き方を磨いていきます。 

仕事――
 「運命」に重なる人生を歩む者は皆
    出会いを深め
        世に奉仕する人となる
神の教えを学び
 家族 友人 縁者の思いを受け止め
          奉仕する人であれ
 この気持ちが出会いを深め
  我が「存在」が生きてくるのである
 人の言葉に負けることなく
   ただ誠実に世に奉仕する心を
             神に願えよ
「働く」
 意欲あふれる人の「姿」と「心」が
             ここにある

『真実の光・神示 平成23年版』49ページ(中略あり)