(長崎県YN/40代男性/自営業)
父が立ち上げた飲食店を継ぎ、工業団地にお弁当の配達をしています。店内での接客もあり、とにかく毎日が時間との勝負。お客さまをお待たせしないよう、常にせかせかしていました。パートさんの私語が聞こえるだけでイライラし、「いいから手を動かして!」。やめていく人がいても、「向いていなかっただけ」と、気にも留めなかったのです。そんな私も5年前に結婚。進んで手伝ってくれる妻を思い、最初は優しく教えられていたのですが…。次第に、以前の自分が戻ってきてしまいました。
夫婦の会話が大きな転機に
ある時、妻が「話があるんだけど…」と声を掛けてくれました。「何でそんなに怒るの? 気持ちは分かるけど、もっと違う言い方があると思う」。涙ながらの訴えを聞いて、「あっ」と思ったのです。勉強会で何度も学んできた「奉仕の心」。頭で学んできた教えを、自分の“生き方”にぴったり重ねられた瞬間でした。お客さま第一に考えてきたけれど、みんなが気持ちよく働けるように、気配りする。それも、経営者として大切なことでした。「してもらわんば」と求めるばかりだった自分が見えて、変えていこう!と決意したのです。
翌日から、ムカッとした“心の動き”に気付いたら、すぐに祈願。それだけで、「時間迫ってるし、ちょっと急ごうか」と、伝える言葉が違います。そうした心の変化は、仲間への目の向け方につながっていきました。「手を動かすのが遅い」と思っていた人は、盛り付けが丁寧で上手な人。考えてみれば、お弁当はふたを開けた時の「わ、おいしそう!」という感動も大切です。「慌てなくていいから、丁寧にしよう」。時には、「きょうの盛り付け上手やったね!」などと、自分から声を掛けるようになりました。
支えを感じて惜しみなく
最近は、職場のチーム力が上がってきていることを感じます。何げない連携がスムーズで、雰囲気が明るいのです。休憩時間には、笑い声やおしゃべりが増え、それが耳に心地よく響きます。「皆さんがいてくれるから、お客さまにお弁当を届けられる」。そんな気持ちで働けることがうれしく、毎日の大きな充実感につながっています。こうした喜びを味わえるのも、「偉光会館に行こう!」と誘ってくれる妻のおかげ。心から感謝しています。
思えば亡き父は、仕事に一切手を抜かない人でした。「お客さま第一」という姿勢は、共に働く中で学んだことです。私には厳しかった一方、パートさんへは気さくに、ざっくばらんに接する面も。「皆さんが楽しく働けるように…」。あらためて父の心を感じ、ますます尊敬の思いが深まっています。「お店も軌道に乗ったから、安心してね」。折有るごとに思いを届けているけれど、きっと父なら、「まだまだこれから。現状に満足せず、もっと頑張りなさい」。そう言ってくれるはず。その心を受け継いで、妻と一緒に生き方を高めていきます。



「教え」を学び
実体を高める努力(こころ)が必要
この思いが強くなるほど
「道」欠く心の動きは抑えられ
多くの出会いが
「人生」を支える力となってゆく
仕事――「運命」の力を社会に奉仕し
多くの出会いを
生かし合って成る果(もの)
仕事の真実「真理」を知って
奉仕に生きる思いを
欠いてはいけない
『真実の光・神示 令和5年版』72ページ(中略あり)



※次回の「神の実在体験談」は、この方の奥さまの内容です。どうぞお楽しみに!