No. 1741

徐々に回復した双極性障害
私なりに「役立てる人」に

(埼玉県MK/30代女性/アルバイト) 

昔から、何でも完璧にやりたい性格でした。教師を目指した大学時代は、勉強に、サークルに、バイトに…と、全力で打ち込む毎日。ところが、だんだん心も体も重くなり、ついには、朝起き上がることもできなくなったのです。双極性障害のⅡ型を発症していました。やがて退学することに。自分でも現状を受け止められず、どうにもならない日々が続きました。 

見落としていたものが見えて

家族ともうまく関われず、一人でいると楽。そんな私を、母が偉光会館に誘ってくれました。少しずつ心に変化が。「何かをつかみたい」と、自分を見詰め始めたのです。思えば、私は“自分のこと”しか考えていませんでした。両親はどんなに多忙でも、「大丈夫?」と声を掛けてくれていたのに…。見落としていた家族の思いを感じるほど、心が明るくなっていきました。 

心の視野を広げてくれた両親

半年ほど前には、短時間ながらも、学生時代のアルバイト先に復帰。ある時、「細かな気遣いがうれしかった」と、お客さまからのお声が届きました。「当たり前のことをしただけ」と淡々と受け止めた私。ところが両親は、それは喜んでくれたのです。その姿にハッとしました。わざわざ記入してくれたお客さまの思い、教えてくれた社員さんの思い。“相手の心”に目を向けたら、ここでも見えるものが変わりました。「ありがたいな」。温かい気持ちで、胸がいっぱいになったのです。 

大きな弾みがついた研修会

家が安心できる場所になった頃、もっと変われるはずと、思い切って「20代~40代対象の研修会」に参加。これが、さらなる好転を呼びました。 

集合時間ギリギリになりやすい私を、他の皆さんはその都度気に掛けてくださいます。そうした温かさに触れるほど、「お待たせしたら申し訳ない」と、自然と行動が速くなりました。同時に、一度に多くのことをしようとし過ぎる癖にも気付き、これが心身のバランスを欠く原因だった…と思ったのです

研修中、忘れられない出来事もありました。食事の時、アレルギーの関係でイクラを残した方が。残念そうな表情が気に掛かり、とっさに口にしたひと言で、皆さんが笑顔になってくれたのです。我が家なら、誰かがそうやって励ましてくれるから…。「場を和ませる力があるね」と声を掛けてもらい、まるで家族を褒められたようで、それが本当にうれしくて。帰ったら、この感動をみんなに伝えたい! 熱い思いが込み上げました。 

家庭から職場へ…広がる喜び

帰宅後、夢中で報告する私の話を、家族は喜んで聞いてくれました。それからです。家で“何でも”話せるようになったのは。不思議と、バイト先でも、同僚やお客さまに一層心を開けるように。店長に接客を認められ、仲間にレクチャーする機会も頂きました。まだ、社会へ一歩踏み出したばかりですが、自分なりに周りの方々の役に立っていきたい。そう思う私の心は、もう重くありません。家族の支えに感謝を忘れず、前を向いて歩いていきます。

運命・実体(こころ)で「生きる」
     人生の真実を 深く悟って
          「教え」に触れる
 自然と 心安定し
    不安に迷う思いは 消えてゆく
家族で「教え」を学び
     「真理」で関わる家庭を築く
 家族の運命・実体(こころ)が
    互いに重なり 補い合って
           健康な心が育つ
 「和のある家庭」が
   家族の心を一つに重ね 
         実体を高める
        唯一の環境と悟って
    真の健康を手にする信者であれ

令和7年2月23日 『友輪』344号18ページ〈中略あり〉