(栃木県KY/50代女性/小学校教務主任)
小学校教諭となって30年余り。教務主任として、学校全体の教育活動が円滑に進む気配りをする、職員室の担任のような役割を頂いて1年。昨年度、新たな学校に異動となりました。
難しい状況でもやるべきことが
最初は赴任先の現状に驚きました。教師の欠勤が目立ち、児童は秩序が乱れ、落ち着きがありません。若い先生方との考え方の違いにも、戸惑いを覚えました。校長先生からは、「先生に厳しくすると休んでしまうので、まずは欠員が出ないように」と言われるような状態だったのです。
この環境で、自分の立場で、先生方とどう関わればよいのだろう。こんなとき、いつも私の信念となるのが神の教えです。仕事で大事なのは、人のために役立とうとする“奉仕心”。まずは、みんなが気持ちよく働ける職場にしたい…と思いました。教員経験が長い私も、ここでは新人。だから、先生方と信頼関係を築けるように、とにかく“先入観を持たずに、相手の気持ちを聞こう”。そこから始めました。
自分の性格をわきまえながら
それは自分にとって大きなハードルでした。私は本来、正義感が強く、違う考えを受け入れ難い性格です。だから、どんな考えも受け入れた上で、言うべきことは丁寧に伝えられるように祈願しながら接していったのです。
話を聞くと、指導の迷いや自信のなさ、通院や家庭の事情による欠勤であることが分かりました。それを理解して接するうちに、一人、二人…と変化が見られるように。気が付けば、先生方の欠勤が少なくなり、子供たちは落ち着いて、明るい挨拶が飛び交う学校になっていたのです。3月の卒業式で、6年生が晴れやかに巣立つ姿を目にした時は感無量でした。
一人一人が輝けるように
そして、私自身にも変化が…。正義感を振りかざす言葉、思いを押し通そうとする心が出なくなりました。何でも自分でやってしまわず、一人一人の得意分野を見つけてお願いすることを心掛けたのです。すると、みんなが生き生き活躍できるようになりました。誰もが、自分の良さを生かして輝けるように関わる。今、一番心掛けていることです。
「先生は大変でしょう」とよく人から言われますが、私には「楽しい」という思いしかありません。子供たちと勉強したり、遊んだり、何より成長する姿を間近で見られる、最高にすてきな仕事です。先日、校長先生に言われました。「あなたが来て、先生方が仲良くなったから、学校全体がいい雰囲気になったんですよ」と。
みんなのためになることを
私のブレない信念の原点は、若い頃から学んできた「友輝会」にあります。「人に役立つこと」「何事も一生懸命に」「誰にでもある“良さ”を見詰める」。おかげで、壁にぶつかっても、自分本来の性格が出ても、一つ一つ乗り越えることができました。これからも教えを心に置いて、みんなが元気に過ごせる学校、明るい地域社会づくりのために貢献したい。そんな気持ちでいっぱいです。



仕事は 奉仕の心が身に付くほどに
万象の関わりが生かされて
大きな成果を生む
知識 努力 経験は
万人・万物と正しく関わることで
生きるもの
よって 奉仕の心を知り
身に付ける努力が大切
この思いが深まるほど 人間は
「正道」に生き
多くの人々に愛され 信頼される
ますます
奉仕に生きる思いが引き出され
仕事が楽しい時間(もの)と
成って行く


