No. 1726

両親の“心”を受け継いで
病気さえ好転のきっかけに

(熊本県KU/80代女性/主婦) 

両親が食料品店を立ち上げたのは、私が中学生の頃のこと。近所の方をはつらつと迎える姿を、ずっと近くで見てきました。その店を受け継いで早数十年。早朝の仕込みに始まって、夜は10時まで、年中無休で働く毎日。やりがいにあふれていましたが、年を重ねてきてからは、一緒に働く子供たちに、「いつまでお店やるね?」「私たちは体が限界」と言われることも。でも、健康には自信があるし、亡き両親のためにもまだまだ頑張りたい。そう思ってきたのです。 

突然の体調不良で見えたもの

ところが、昨年秋のこと。突然立てなくなりました。足に力が入らないのです。救急搬送されたものの、症状は悪化する一方で、ついには寝返りも打てない状態に。「どうしてこんなことに…」と、何度思ったか知れません。でも希望は失いませんでした。手は動かせるし、何より食事がおいしかったからです。回復が見られなかった3週間。つらい中にも、「私の“心”は守られてる!」という強い実感が支えでした。 

少しずつ動けるようになると、『生命の歩み』の書籍を開き始めました。勉強会で学んだ“心と体は連動している”ことを思い出し、自分を見詰めようと思ったのです。「そうか!」と本当に納得するまで、何度も繰り返し読みました。そこで見えてきたのは、自分の我の強さです。お客さまには丁寧に応対しても、娘たちの言動には「でもね」「そうは言っても」とすぐに否定。自分の意見を伝えることばかりに気持ちが向いて、“思い”を受け止めてはいませんでした。 

もっと“相手の心”を大切に会話をしよう。気付けたことがうれしくて、グッと意欲が湧いたのです。入院中でも、できることはたくさんありました。医師や看護師に心から感謝を伝え、お見舞いに来てくれた娘の話に真剣に耳を傾ける…。これは後で聞いた話ですが、あまりにも私が前向きなので、子供たちは驚いていたそうです。そうしてしばらくたった頃、リウマチの薬の調整が、不思議とぴったり合いました。リハビリも始められ、年末には退院できたのです。 

感謝があふれた閉店の日

退院後、娘たちが教えてくれました。私の入院中は店が大変で、食事もまともにできなかったこと。孫や娘婿も頑張ってくれたこと。実は病院からは、次の施設を探すよう勧められたけれど、家族で話し合いながら医師と相談してくれたこと…。みんなの“思い”が伝わってきて、「この家族で良かった」と深く感謝が込み上げました。その中で思ったのです。店を続けることよりも、家族で支え合うこの姿を、両親は何よりも喜び、安心してくれるはず…と。自然と、閉店への気持ちも定まりました。迎えた最後の営業日、店は常連さんの笑顔と花束でいっぱいに。忘れられない一日となりました。 

仕合せを目いっぱい味わって

現在は、月1回の通院のみ。毎日30分ウオーキングできるほど回復しました。本当はもっと歩けるけれど、「みんなが心配するかな…」と思うと、自然と気持ちにブレーキをかけられます。家族の心を感じる日々は、胸の奥があったかくて、本当に仕合せ。折に触れて娘と「最高の神に出会えたね」と語り合っています。今は感謝しかありません。

「教え」に気付きを得るほどに
  人は自ら環境に
     気持ちを合わせて生きられる
 時代の変化を心で受け止め
      環境に沿わせて生きてゆく
 この心の姿に 真の健康がある
体調の変化を受け止め
       心の養生を日々心掛ける
 「教え」を家族で学び
  「真理」で
    心(運命)重ねる家庭に
      人の心(人生)は守られる

『真実の光・神示 令和3年版』24ページ(中略あり)