(大分県SS/60代女性/主婦)
複雑な家庭環境の中、父母に甘えられずに育ちました。そのせいで、感情はぶつけても、本音を言えない。それが私でした。
夫にきつく当たってしまう日々
高校時代に出会い、縁あって結婚した夫は、仕事が多忙でいつも留守。3人の子育てを一人でこなし、やり場のない思いをため込んでは、家族にきつく当たっていました。言い過ぎれば、優しい夫も黙り込む。それでも自分の気持ちが収まらず、夫が謝るまで、何日もだんまり…。そんなことを繰り返してきたのです。しかも、夫が退職し、家にいるようになってからは、洗面所の使い方やエアコンの消し忘れなど、ささいなあれこれが気になってたまりません。「何で!」と、責める思いをぶつけることが増えたのです。
理想ばかりを追い求めて…
そうした中、突然、酒さ(しゅさ)という疾患に襲われました。顔全体が真っ赤に火照り、痛みで夜も眠れないほど。苦しむ私を、夫がそれは献身的に支えてくれました。日光も火も避けなければならないため、私が室内で干した洗濯物を、夫が外に出す。私が切った野菜を、夫が炒める。何でも二人三脚でするようになったのです。
振り返ってみると、私は体がどんなにきつくても、自らにやるべきことを課し、頑張ってきました。理想の母親像、妻像を追い求めていたのです。それは、夫に対しても同じでした。「こうあるべき」と、理想の父親像、夫像を押し付け、もっともっとと求めては不満を募らせてばかり。子供が進路を決める時も、黙っている夫をひどく責め、「あなたが言わないから!」としゃしゃり出てしまったのです。いつも家にいなかった夫が、どう会話に入ったらいいか分からずにいる気持ちなど、全く見えていませんでした。
少しずつ夫を思いやれる自分に
幼い頃から本音が言えなかった分、「こうあるべき」という考えや、自分をかばう心が強くなっていたと思います。でも、夫にしたら、やることなすことに文句を言われ、相当嫌な思いをしたに違いありません。「言い過ぎた…」「夫はどんな気持ちかな」と思う場面が少しずつ増えていきました。気の強かった私が自分の非を認め、「あの時はごめんね」と、素直に“本音”を伝えられるようになったのです。
がらりと変化した夫婦の会話
感情をぶつけ、大事なことも事後報告だった夫婦の会話が、最近はがらりと変わりました。何かあってもため込まず、「ちょっと話せる?」と私から声を掛け、思っていることを言えるのです。言葉がきつくならないように、気持ちをちゃんと伝えられるように、神に祈願が欠かせません。責める心が出たときも、祈願すると、穏やかに「どうしてそう思うの?」「どう考えてる?」と、まず夫の気持ちを聞けます。明るい会話が弾むようになりました。
1年半ほど前までは、本音が言えない自分に気付かないふりをしていた私が、これほど変われるとは…。いつの間にか酒さの症状も和らぎ、今はほぼ元通りの生活です。「一人で頑張らなくていい」と言ってくれる夫のおかげで気負いが取れ、夫婦で何でも相談し合える安心感を味わっています。私たちは「世界一仕合せな夫婦」。そう思える毎日に感謝でいっぱいです。



運命実体(こころ)で生きる人間は
実体を高めるほど
心身ともに健康でいられる
「教え」を学び
「真理」に気付きを得て
真理に生きる努力をする
心と体は調和し
運命に導かれた人生を歩んでゆける
心焦らず 分・立場をわきまえ
「道」欠く態度・行動は
消えて行く
『真実の光・神示 令和5年版』60ページ(中略あり)



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