No. 1698

苦手だった「人との会話」
好転のヒントは身近に

(宮城県MM/30代女性/作業所での軽作業) 

物心ついた時から、自宅以外の場所に行くと、言葉が出てこなくなりました。なぜか話せないのです。そんな私に親が気付いてくれて、緘黙(かんもく)症と分かりました。心療内科に通院しながら、高校まで卒業。その後、統合失調症を発症し、現在は作業所に通っています。 

徐々に症状が落ち着き、話せるようになってきたものの、私は「会話」が苦手でした。コミュニケーションの取り方が分からず、話題も浮かんできません。少し前にも、友達になりたくて声を掛けた人と、うまくいかず…。すっかり自己嫌悪に陥ってしまいました。 

思いを感じる大切さが見えて

そうした葛藤を受け止めてくれたのは母です。「あなたは読むのが得意だから」と、この「神の実在体験談」を教えてくれました。開いてみると、いろんな人の気持ちが見えてきて、前に出る勇気が湧いてきたのです。もっと学んでみようと、『生命の歩み』などの教会図書も読み始めました。 

その中で、ふと気が付きました。心の動きを“自分で”何とかしようとせず、神に気持ちを語ればいいんだ! 思いを込めて祈願すると、不思議と自分の未熟さが見えてきました。人に「伝えよう」とするあまり、無意識に言葉が強くなっていたのです。もっと、相手に「伝わるよう」に、話し方にも気を付けたい。心がどんどん前向きになっていきました。そして、もう一つ気付きが。私の言葉が足りないとき、母は何度でも「どういう意味?」と聞いてくれます。私も、“温かい関心”を人に向けたいと思ったのです。

家庭から実践していくと

家の中から始めていきました。「怒ると怖いから…」と避けていた父に、まずは自分から挨拶。父に向ける思いを母と話す中で、「お父さんは何も言わないけれど、私のことを見ていてくれるんだ」と感じるようになったのです。次第に、私の話にそっと耳を傾けてくれていたり、意外にも涙もろかったり…。父の優しさが見えてきました。 

作業所でも、自然と人との関わりが増えました。2人の仲間から、「友達だよね!」「あなたがいないと寂しいよ…」と、続けて声を掛けてもらったのです。私には、何にも勝る掛け替えのない言葉。その子にとって、“いてほしい人”になれたんだと、本当にうれしかったです。 

見違えるほど毎日にやりがいが

かつては、毎日が同じことの繰り返しのようで、仕事に行くのが嫌でした。でも今は、それが驚くほど楽しいです! 作業所の方には、アイデアを「いいね!」と褒めていただいたり、「これはどう思う?」と意見を聞かれることも。見違えるほどやりがいにあふれる日々に、私自身が一番驚いています。

家族で「教え」を学ぶほど
        家族の心は安定し
      互いに声掛け 愛情が育つ
 家族の心をつなぐ愛情が
   家族の実体を高め
      「心の道」を太くしてゆく
 病におびえることもなく
       事故・災難も避けられる
家庭環境が高くなるほど
        人間の魂は安定し
   「運命」に導かれた人生が歩める

『真実の光・神示 令和6年版』90ページ(中略あり)