No. 1693

崩壊寸前の息子との関係
やっと“本当の親子”に

(石川県KT/60代女性/主婦) 

長年うつ病を患い、自立できない息子が、夫と取っ組み合いのけんかとなって、強制入院。もう無理、何も考えたくない…、気持ちはどん底でした。 

現実を受け止め、心の切り替えが

その後、入所したグループホームでもうまくいかず、再入院。主治医からは、知能指数の低さから、物事を理解できず、人とコミュニケーションを取るのも難しい…との診断。良くない事実ばかり聞いたのに、息子の“できない理由”が分かって、むしろほっとした気持ちになれたのが不思議です。 

しかも、「さあ、これからだ」と、息子に向き合う心まで湧いてきたのです。子供の問題は“夫婦の心を重ねることから”。真理がズシンと響きました。夫に不満があり、話もろくに聞けなかったので、素直で、優しい心が持てるように祈願。すると、「聞いてほしいんだな」と、夫の気持ちを感じて耳を傾けられるのです。部屋を暖めてくれるなどの優しい面も見えて、一緒にいて仕合せを感じるようになりました。 

いとおしい気持ちが芽生えたら

さらに見えてきたのが、息子を否定していた“心の冷たさ”。学業の成績が悪く、運動も苦手。それでも、我が子なりの良さがあるはずなのに見つけられず、心の奥底では「価値のない子」と見下げていました。私もつらかったけれど、親にも、周りからも認めてもらえない子供の苦しみは、どれほどだったろう。涙があふれ、初めての感覚に包まれました。「この子は、私の大事な息子。いとおしい」。 

私の心が大きく変化した頃、病院から連絡が。「面会に来ませんか」。「会いたい!」その一心で、夫婦で息子の元に行きました。会うのは実に3年ぶり。1回、2回、3回、笑顔で訪ねるたび、最初は警戒していた息子が、少しずつ心を開き始め、笑顔を見せてくれるようになりました。そして、人目を気にして外食ができなかった息子と回転寿司へ。好きな物をぺろっと食べ、帰り際、「今度はもっと時間を取って。また来てくれるよな、ありがとう」とまで。息子と心がしっかりとつながった感覚を味わい、“やっと本当の親子になれた”気がしました。 

家族への感謝をもっと深めて

今後、息子は、救護施設へ行き、コミュニケーション力が向上すればグループホーム、自立可能なら一人暮らしも視野に入ってきます。夫と温かく見守りながら、決して焦らず、我が子が持っている運命の力を信じていこうと思います。笑顔がかわいくて、優しい子なのだから、大丈夫。「失敗したっていいじゃない。やってごらん」「もう一人じゃないよ」そう応援してやりたいです。 

以前は、空気が重かった我が家。その雰囲気をつくっていたのは、強情で、短気だった自分です。けれど、今は、一日に何度も「ありがとうね」が飛び交い、笑顔のある、あったかい家になりました。うちの居心地がいいらしく、娘や孫も頻繁に来て、ますます明るくてにぎやか。「家族っていいな」「人生を共にできる家族に感謝」。この思いを、子孫にも受け継いでいきたいです。 

運命・実体で
 人生(こころ)つながる「家族」は
  実体を高め合う関わりが
   家族の人生を
    仕合せな時代(もの)へと導く
 夫婦の運命が重なることで
        家庭に調和が生まれる
 会話も増えて
  「愛」と「信頼」と「期待」で  
    心重なり 支え合う家庭と成る
 人間の心を「正道」へと導き
  和心育つ
   家庭の真実(すがた)が
             ここにある

『真実の光・神示 令和6年版』119ページ(中略あり)