(埼玉県TK/10代男性/学生)
書道との出会いは小学3年生の時。習字教室で教える祖母の姿が格好よく、高校は芸術科へ。しかし、高校で習う書道は、それまで学んだことの倍以上難しく、技術を要するものでした。周りに置いていかれる…と焦り始めた私。やがて、その気持ちが作品にも出るように。筆を持つことさえつらくなり、悲観的な言葉が増えていきました。ついには、「あの書のどこがいいんだよ!」と、先生や仲間の悪口まで、家族に言うようになってしまったのです。
家族の愛情に支えられて
そんな私の心を、家族は常に温かく受け止め、励ましてくれました。賞を取った仲間をねたんだ時も、「気持ちは分かる。でも、みんな良いところがあるでしょう。今回はその人が光ったのよ」「コツコツやっていけば、きっとあなたの良さも光る時がくるんじゃない?」。その言葉に、どれだけ励まされたか…。応援してくれる家族の気持ちに応えたい…と心底思いました。
そもそも自分は、どうして仲間に嫉妬してしまうんだろう…。小中学校では経験しなかった嫌な感情を持ってしまうことも、自分にとっては大ショック。良くないと分かっているのに変えられない、苦しい思いをとにかく神に訴えました。くすんでしまった心が明るくなるように。人と比べては心配し、悲観しやすい自分の性格を修正したい…と。すると、驚くほど心が楽になり、気付いたら、前向きになっていたのです。
周りに向ける心が変化すると…
いつものように神の教えを学んでいる中で、ドキッと響いた言葉も。それは、「人は支え合って生きるもの」「感謝の心を忘れない」。本当にそのとおりでした。仲間を悪く言ってしまったけれど、みんながいたから、いろいろ教えてもらえたし、頑張れたんだ…。そう思えると、周りへの感謝の気持ちが膨らんでいったのです。
ここが、ターニングポイントになりました。以来、先生の言うことを、「あそこにも生かせる!」「応用できそう」と積極的に吸収できるのです。「あれもこれも書いてみたい!」という意欲も湧いてきました。さらに、賞を取るために書くのではなく、自分が感動したものを、書にして「届けたい」と思うようになったのです。
そうした精いっぱいの真心を込めて書いた作品が、何と最高賞の文部科学大臣賞に! うれしくて、うれしくて、感動で胸が震えました。他の作品展でも、いくつか賞を頂き、卒業前には、市から依頼されたトンネルの銘板揮毫(きごう)にも選ばれたのです。「こんなことが起きるなんて…」、夢のようでした。新たに開通したトンネルには、私の字が掲げられています。
人としての器が確かに大きく
大喜びの家族に心からの感謝を伝えたくて、「いつもありがとう。親の言うことはやっぱり違うね!」と私。「そりゃそうでしょう!」との返事に、みんなで大笑いしました。家族の温かい支えがなかったら、大好きな書道をやめていたかもしれません。神は、後悔しない生き方ができるように守ってくださっている。一つ一つの出来事から、確信が強まりました。
大学で書道を学ぶ日々は、最高に充実しています。上手な人はたくさんいるけれど、今は、人が活躍すると、素直に「すごい!」と思う自分がいて、心の器が少しは大きくなれたかな…と感じます。
これから、また壁にぶつかることも、きっとあるはず。でも、そのたびに家族と一緒に乗り越え、人として成長していきたいと心から思っています。
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真の生きがいは
家族に愛され 育った人には
自然と芽吹くもの(出会い)
人・物との出会い
触れ合いを深め
愛心で結ばれたときに
真の生きがいが生まれる
生きる意味(価値)を深く悟り
心(努力)向ける張り合いが持てる
人間を目指せよ
「教え」で
関わりを深める家庭に
身を置くことで 人間は
必ず真の生きがいを手にできる
『真実の光・神示 令和4年版』112ページ
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