(群馬県KM/20代男性/サービス業)
昨年、旅館の仕事に就きましたが、60代の上司は、社長の方針に意見し、従いません。私が社長の指示どおりに仕事をすると、「社長と俺とどっちが正しいと思っているのか!」と怒鳴られる毎日。上司は、いろいろな人とぶつかり、職場で浮いています。周囲からも「あの人の言うことは聞かない方がいいよ」と言われ、責めたり、否定する思いがだんだんと強くなっていきました。
自分の向き合い方が違ってた
一人暮らしのアパートで、神の教えを学び、迷う気持ちを祈願。家族に電話で愚痴をこぼし、励まされる日々。そのような中、「新米の自分に仕事を教えてくれる上司なのに、否定的に見るのは違っているんじゃないか」と気付きました。距離を置くこともできますが、分かり合えるよう、向き合っていこう…と思えたのです。上司が感情的になっても、祈願で心を切り替えることもできました。
教えに「相手の思いが分からないときには聞くこと」とあります。思い切って、なぜ社長に意見をするのか、上司に聞いてみました。すると「仕事は効率重視と思っている」。社長は、お客さまや板前さんのことを考えて、料理は一部屋ずつ順番に…という考えです。しかし上司は、それでは時間がかかるので、できるだけまとめて出そうとしていたのです。
上司の思いが分かってからは、自ら声を掛けて、関わるようにしました。偏っているところは反面教師にし、自分でも何かできることを…と考えました。上司に「社長はなぜあのように言われるんでしょう…」と投げ掛けたり、上司が頑張っている部分を見習ったり。上司と違うやり方をするときも、「社長が言われているので、僕はこうしますね」と声を掛けて、仕事をするようにもしました。
相手の本音に触れられると…
ある時、上司から「俺も社長の言うことを聞く努力をしようと思った。ありがとね」と言われました。これまで、人の話に耳を傾けずに生きてきたそうです。そんな自分を変えたいと、本音を打ち明けてくれたのです。それだけでもうれしかったのに、後日、手を差し出して、「握手してくれ」と。「気持ちを分かってくれてありがとう」との上司の言葉を聞いて、こんなことが起きるのかと、感動で胸がいっぱいになりました。
それからは、「足りなくて困っているものはないか?」と、何かにつけてかわいがってくれ、テレビをもらったこともあります。母に「上司が変わったよ」と伝えたら、「変わったというより、情の厚い、その人の本来の良さが出ているんじゃない?」と言われ、ハッとしました。
マイナスでなく良さを見つけて
自分の力で変えることのできない性格。つい、相手のマイナス部分に目がいきがちですが、良いところを見つけて、尊重していけばいいんだ…と、あらためて気付きました。すると、心が明るく、軽くなっていったのです。上司との出会いのおかげで、「相手の気持ちを分かりたい」と思う自分に変われました。今は、人を先入観で見て否定することは、ほとんどありません。そして、家族の愛情と支えのおかげで、心をのまれずに乗り越えることができました。多くの出会いに支えられている自分。もっともっと、愛ある人になって、縁を大切にしたい! 心から思う毎日です。
神の手の中「心」預けて
人生歩むところに
人は誰も奉仕心に生きられる
人(相手)の心(気持ち)を
感じるほどに
働く意欲が引き出され
心明るく 強くなれるのである
一つ一つの出会いを大切に
縁を深めて人生歩めばよろしい
今なすべきことを
誠実に思いを込めて
事(仕事)に当たる
自然と出会いが深まり
互いの心(期待)も重なってゆく
『真実の光・神示 平成21年版』161ページ(中略あり)