(横浜市HS/60代男性/会社員)
大ざっぱで気が短い自分と、こまやかなところまで気が利き、私に心配を掛けまいとしていた妻。その差がてきめんに表れたのは、追い込まれる状況にお互いが見舞われた時のこと。妻の心をつかみきれなくなったのです。
思いを受け止められない私が
私の父の体が不自由になり、妻は、父の店の手伝いに通う日々。心身ともにギリギリの状態で、一人で耐えられなかったのでしょう。しかし、当時の私は、仕事で多忙を極め、深夜に帰宅して、相談を持ち掛けられても、「またその話?」。妻から「いつも聞いてくれない!」という鋭い矢が飛んできても、思いを受け止められませんでした。そんな私が、どんなことでも、穏やかに受け止めよう…。そう決めたら、在宅勤務中に話し掛けられても、「ちょっと待ってね」と、妻の思いに重なる方へ心が向いていったのです。
一つ一つが分かれ道だと
昨年、妻がコロナに感染後、右耳の突発性難聴を発症。重症で正常に戻るのは難しいと言われた妻に、「病名が付くくらいだから治療法もあるだろうし、大丈夫だよ」と、精いっぱいの思いで励ましました。昔の私なら、素っ気ない言葉を掛けていたところ。それが、仕事を休んで、一緒に病院にも行こうと、すぐに思えました。妻の気持ちに寄り添えたことは、自分にとって大きな前進。妻も心強く思ってくれたようで、入院の支度を始めました。
妻の言葉の裏にある思いを、感じ取れるかどうか。それにより、その後の行動が大きく変わっていく。一つ一つが判断を間違うことのできない分かれ道と気付いたのです。まさに、予行練習のできない人生です。
夫婦で気持ちを一つに
入院中は、私を心配する妻に食事の写真を送るなど、互いの状況を頻繁に連絡。離れていても、同じ時間を共有している気分でした。そうして穏やかに過ごせたせいか、元に戻るのは難しいと言われた症状が、何と、8日間の入院で正常に回復。医師は「これは学会で発表だ」との驚きようで、私たちもすごいことが起きたのだと実感したのです。しかも、耳の治療で、片頭痛までも解消。家族の気持ちが重なり、心が安定していれば、病気になっても治療効果が表れる。健康の真理どおりのことを体験しました。
夫婦の歩みを仲良く重ねたい
妻がつらそうなら、夫として力強く支えていけばいい。夫婦は、互いの思いを全部受け止め合うもの。大事なことをつかめました。妻が折々に出す、さまざまなサインを見逃さない。それには、ゆとりや相手を思う愛が、まだまだ欠けています。もっと自分の心を見詰めて、身に付けていきたいと思います。
妻の誕生日に、好きな花を贈り、心から伝えました。「また一年、元気で一緒に頑張ろう。よろしくね」。一年一年、夫婦の歩みを仲良く重ねる。悔いのない人生を共に生き抜きたいです。
有限の命(人生)を
夫婦で支え 補い合う
「歩み」を貴ぶ二人であれ
運命の力の尊さが
悟れるほどに 人間は
家族を守るために「運命」を磨く
夫婦仲良く
互いの運命を重ねて歩む
姿(人生)に
家族の心は安定し
家族それぞれの運命は磨かれ
実体は高められてゆく
『真実の光・神示 令和2年版』86ページ