No. 1626

抱え続けた“心のふた”
孤独な生き方が変わって

(愛媛県KI/60代女性/主婦) 

40年ほど前に、1歳2カ月で心の世界に旅立った長女。今年、ようやく明魂祭(後日の葬儀)を受けることができました。 

当時、私は看護師として働いていて、その日も同居の義父母に子供を預けました。けれど、二人が目を離したわずかな隙に、事故が起こり、娘は旅立ってしまったのです。あまりのことに、壊れそうだった私の心…。生きていくには、気持ちに固く「ふた」をするしかありませんでした。その後、神と出会い、3人の子供を授かってからも、夫が病で旅立った時も、「ふた」を閉めたまま過ごしてきたのです。 

ようやく動き出した心

転機は数年前。義母と長男と3人の穏やかな毎日のはずなのに、なぜか心がざわつきます。そんな自分が嫌で教務相談へ。気が付くと娘の話をしていました。「娘さんのためにも、苦しみは流した方がいい」。職員の言葉は、心に真っすぐ響きました。 

でも、長女の話をしたら、私もみんなもつらくなります。「どうしよう…」迷いながらも、神の教えを学んで祈願を繰り返すうちに、自分の心の姿が見えてきました。思えば、私は人に歩み寄るのが苦手で、気持ちを語るよりも我慢を選ぶタイプ。夫が亡くなった時も、「もうこの家を出よう」と考えました。そうならなかったのは、まだ幼かった子供たちが引き留めてくれたからです。いつの間にか、家族や人を遠ざけてしまう孤独な生き方。それを根こそぎ改めたい。そう思うほど、教えがぐんぐん心に染みてきて、いつの間にか学びが楽しく、より真剣になっていきました。 

自分から心を開いて歩み寄ると

そして今年の3月。勉強会で聞いた、「誰にも良さがある。分からなければ家族に聞いてみる」という話が、妙に心に残りました。思い切って義母に尋ねると、「優しいし、実の子のように何でも話せる」という返事が。うれしくてたまらず、過去のわだかまりが吹き飛びました。その1週間後には、真実の光会館内参道が完成。「故人、先祖の魂までも引き上げられる」と伺い、ついに儀式の話ができたのです。義母は「それはいいな」と二つ返事で賛成し、私の知らない長女の姿をたくさん語ってくれました。「みんなに好かれる子やったよ」「朝は、二人で家の前に出て、道を通る皆さんに『おはよう』と言うてたよ」。どれほど娘を愛し、だからこそ苦しんできたか…。義母にも、心の「ふた」があったのだと、涙が止まりませんでした。 

娘の魂は、私たちを案じて、「みんなで仕合せになって!」と叫んでいたと思います。家族で受けた儀式では、「お義母さんと私、今は最強コンビよ。安心して」と、心からの思いを届けました。儀式で頂いた信子(しんし/心の世界の名前)には、娘と、亡くなった夫の名前が一字ずつ入っていて、「あの子は、神の御元でお父さんと一緒なんだ。確かに守られている」とみんなで胸を打たれたのです。儀式の後、義母に伝えました。「私一人では乗り越えられなかった。お義母さんと一緒で良かった」。そうして二人で泣きました。温かい涙でした。 

家族との関わりも大きく変化

今、私は一人で抱え込むことが減り、何かあると、子供たちを頼れるようになりました。みんな精いっぱい支えてくれて、自然と「あんたらええ子やな」「よくしてくれとる」と言える自分がいます。「家族がいてくれるから、何があっても大丈夫」と言い切れる私は、もう孤独ではありません。娘が、私たちをつないでくれました。普通なら、絶対に消せないような心の痛み。それを乗り越えた今、これほどまでに救ってくださる神のご存在を、一人でも多くの人に知ってほしい。あふれる思いで周りの方々に伝えていきます。

命(運命)の真実を知って
  家族・縁者との悠久の結びを
           大切にするべし
家族で育む「家庭」の任と姿を
      「教え」を通して学ぶこと
 学ぶほど 「人生」に気付きを深め
  今(今日)自らなすべきこと
          正すべきこと
    あるべき人生の姿が見えてくる
 見えて
  「真理」に生きる心(努力)が
   ますますできる人(存在)と成る

『真実の光・神示 令和4年版』141ページ(中略あり)

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