No. 1500

穏やかな心が一番!
仕事も病気も良い方へ

(埼玉県TU/50代男性/路線バス運転士) 

車やバイクを飛ばすのが大好き。ゆっくり走る車がいようものなら、「何をちんたら走ってるんだ!」。いつか事故を…と思いつつ、「性格だから仕方ない」と流していたのでした。 

イライラの原因は自分に

とある事情で、路線バスの運転士に転職。「客を乗せて走ればいいだけ」と、正直、高をくくっていたのです。ところが、「何かあれば、新聞やニュースに載るぞ」と先輩から忠告され、渋滞で遅れれば客から文句を言われ…。自信のあった運転も、営業用の走り方に変えるのにひと苦労。毎日がイライラしどおしでした。 

勉強会に出席してグサッと来たのが、イライラも、ストレスも、その原因は“自分にある”ということ。以来、学んで、できることを見つけては、祈願しながら実践に。仏頂面より、笑顔の方がいいだろう。それだけで、不思議と気持ちが違うのです。走行中、移動する客がいても、身内と思えばいい。すると、「何で動くのか」とムカッとせず、「危ないですよ」と穏やかに言えるようになりました。 

心の持ちようが大きく変化

遅れたら、取り戻そうとガンガン走らせていたはず。それが、「工事による渋滞で遅れて申し訳ありません」と説明して謝ればいい、という気持ちになるとは…。短気で、自己中心的な私が、渋滞しても、遅い車がいても感情的にならず、相手をいたわる気持ちで淡々と走れます。昔の自分を知る人は、うそでしょ!?と驚くでしょう。穏やかな心が一番と何度も学んできた、神の教えのおかげとしか言いようがありません。 

お客さまからは、「ありがとう」と感謝され、子供に手を振られ、あめをもらったことも。同僚との話題が、乗客への文句から、「こんなお客さんに出会った」と楽しい内容に。地域の人たちの足となって役立ち、喜ばれるなんて、いい仕事に就いたと思えるまでになりました。 

病とも向き合える心に

運転士となって約20年の間には、大きな危機に見舞われたことも。後縦靱帯(こうじゅうじんたい)骨化症という難病を発症し、首の痛みや手指の運動障害などが出て、ペットボトルのふたも開けられなくなってしまったのです。これ以上、良くも、悪くもならないとの診断で、仕事も諦めざるを得ない状況。なのに、「そうなったときに考えればいい」と落ち込みませんでした。 

手術後、ペットボトルを開けられた時は、一人涙。普通にしていたことができる喜び、感謝を、これほど味わったことはありません。首が動き、しびれが取れ、手指の機能も回復。波があると言われましたが、一年後の検診で異常がなく、また一年後も…と続いて、今に至っています。心が折れず、病と向き合えたのは、妻や子供たちの支えがあったから。家族のありがたみも痛感しています。 

良い背中を夫婦で見せて

遺伝から来ることが有力視されている私の病。子孫に絶対に残したくありません。和のある家庭を築いて、教えに生きる家族なら、病気も、事故・災難も寄せ付けない。私がやるべきことは、まさにこれです。いろいろな苦難にも、夫婦で教えを学び、たくさん会話もして乗り越えてきた私たち。穏やかな心で生きれば、仕事も病気も必ず良い方へと向かっていくことを実感しています。子供たちには、親としての良い背中を見せていく…、夫婦で支え合って、この努力をしていきます。

仕事に生きがいを感じ
 心身ともに健康を手にする人間は皆
   心明るく 人間関係を大切に
             生きている
「真理」が 心を豊かに育み
    「真理」に生きるほど
        人・物との縁が深まる
 ますます実体は高められ
  「運命」に導かれ 守られる
       「人生」が始まってゆく

(令和6年2月1日 信者心の道勉強会『友輪』341号14ページ〈中略あり〉)