(熊本県MM/70代女性/主婦)
夫と毎年受けてきた人間ドック。20年ほど前、思いがけず、私に病が見つかりました。肥大型心筋症です。「今の医学では治療法がありません」。医師の言葉に、不安で心が折れそうでした。
「真逆」の関わりに気付いて
しかし、これが自分を見詰める転機となりました。神は仕合せを得る順番を、家庭、健康、仕事…と教えてくださいます。その頃の我が家を振り返ると、夫は長期の単身赴任中。週末に帰ってきても不機嫌で、何か聞こうものなら怒ります。「自分だけきついみたいにしないでよ!」私の心の内に募る不満。それを察した子供たちまで、夫を敬遠するようになっていたのです。
「これって“居心地の悪い”家庭?」。考えてみれば、私も夫の話を上の空で聞き、口にするのは自分の愚痴ばかり。毎週金曜の深夜に帰宅し、月曜の早朝に戻っていく夫の「気持ち」を知ろうともしていませんでした。でも、今さら何を話したら? 迷いも不安も祈願して、そっと夫に尋ねてみました。「最近は何食べてるの?」と。この上なくささやかなひと言です。でも、「心」を込めたこの会話から、私たちの関係は変わっていきました。
料理が得意な夫は、帰宅すると、手の込んだスープやカレーを作ります。ある時、「2、3日は持つから」と言われてはっとしました。「おいしい物を食べさせたい」「少しでも家事が楽になるように」。今までなぜか見えていなかった、夫なりの愛情に気付いたからです。「うまいか?」と聞かれ、「お父さんのが一番!」と返したら、それはうれしそうな表情に。久しぶりに見る笑顔が、心に温かく染みました。
確実に変化した我が家の空気
不思議なことに、私がるんるん気分で過ごしていると、家も明るくなったよう。子供たちの成長や、楽しかった出来事…。夫婦で会話を重ねるほど、「縁あって出会えたのだから、大切にしたい」。夫を思う心が膨らんでいきました。
だからでしょう。退職した夫に病が見つかった時も、とにかく支えてあげたいと思いました。「体がつらいんだと思う」「休ませてあげようね」。我慢強い夫に代わって伝えると、子供たちも協力してくれました。「家族みんなが“安心できる”場所」へと、我が家が確かに変わっていたのです。
医師も驚くほどの変化が
そしてことしの3月。一年ぶりに受けた人間ドックの結果に驚きました。私の肥大していた心臓が、何と1センチも収縮していたからです。「こんなに収縮するのも珍しい」と、主治医も驚くほど。そう言えば最近は疲れにくく、まるで若返ったように動けます。夫の体調も安定し、夫婦で「家庭」の持つ力を痛感。「悔いのないように、二人でしっかり生きていこうね」。夫とそう言い合える今に、感謝しかありません。
健康は 家族に愛情をかけ
仕合せを求め合う家庭で生まれる
心が豊かになるほど
体調も整い 心身ともに守られる
「教え」で関わる家庭を
家族で築く思いを強く持つ
自然と
「教え」が家族の思いを一つに重ね
何でも話せる家庭と成ってゆく
『真実の光・神示 令和5年版』94ページ(中略あり)