No. 1456

表面だけの仲良し家族が
やっと手にした本物の絆

(愛知県HK/60代女性/主婦)

夫と私、息子夫婦に孫2人。近所の方からは、「にぎやかでいいご家族ですね」と言われます。でもそれは…表面だけでした。 

息子が一人で抱えていた悩み

息子は仕事に恵まれず、転職を重ね、生活のためにと始めた同居。本人は働くのが嫌なわけではなく、成果を出すと上司にねたまれるなど、人間関係がうまく築けないのです。昨年末、その苦しさを私に打ち明けてきました。 

そこで分かったのは、息子が、お嫁さんに気持ちを話さず、「どうでもいい」「離婚してもいい」という感覚だったこと。確かに、息子たちは同じ部屋にいても会話がなく、別々にスマホ…というのが日常でした。 

心をバラバラにしていたのは…

その原因の一端は、実は、私たち親にあったことに気付いたのです。あまり家事をしない嫁を夫が責めることで、息子の妻に対する不満も増強。代わりに私がせっせと家事をして、お嫁さんの出番を取り上げていたのでした。 

家族のために…と動いていたようで、心の根っこにあったのは、「家族に頼るより、自分でやった方が早いし、正確」という思いでした。その結果、がんの治療で骨が弱くなっていたのに無理をして、洗濯の最中に滑って圧迫骨折。コルセットを着けてもなお、家事をしていました。「家族に喜んでほしい」という心が、いつしか「私がやらねば」という自我になっていたのです。

“自分から”関わる決意

「自分の強い考えで動くのではなく、家族の気持ちを大切にしたい」と本気で思いました。そうでないと、我が家はバラバラになってしまう…。そこで、自分からもっと関わっていったのです。「お願いできる?」と頼ってみたら、快く手伝ってくれる夫と嫁。私をいたわってくれる心に気付けました。荷物が持てないときは、「いいよ」とすかさず息子が。家族が声を掛けて支え合う。何でもないけれど、これが本当の家庭の姿でした。 

形では家族を支えられなくても、「どう思ってる?」と、それぞれの気持ちをよく聞いて、心の支えになろうと考えました。そうするうちに、夫は前より穏やかになり、お嫁さんも仕事の相談などをしてくれるように。何より、食事が終わっても、みんながリビングにいて、息子夫婦も二人でいろいろ話すようになったのです。 

息子は今、「毎日楽しい」と生き生きと仕事に励んでいます。帰宅するなり、家族で「お帰りなさい」と迎える日々。お酒好きな夫と嫁は、二人で笑いながら食卓に…。私の腰の調子も良くなって、コルセットを外しても生活できるのです。表面だけの仲良し家族から、本物の仲良し家族へ。神の教えを知らなければ、今の我が家はありません。180度変われた喜びでいっぱいです。

家族で「教え」を学び
  「真理」で関わる家庭を築く
             努力をする
 自然と運命・実体(こころ)重なり
   協力 協調して生きる家庭と
             成ってゆく
 神の手の中
  「人生(こころ)」守られ
          生きがいを感じ
      喜び多い人生を歩み抜ける

(令和6年4月1日 信者心の道勉強会『友輪』341号26ページ)