昨年の夏、嫁いだ娘から、突然のLINE。「私は死ぬことばかり考えている」。そこには、幼い頃、転校続きでつらかった思いがつづられていました。患っていたそううつ病が、悪化したのです。
夫にずっと言えなかった、私が幼少期に味わった寂しさ。娘にも同じような思いをさせたのかもしれません。娘の一件をきっかけに夫に打ち明けると、温かく受け止めてくれ、胸につかえていたものがきれいに流れました。神が言われる「本音の会話」は本当に大事。夫は、仕事熱心だけれど、家庭には無関心。そう決め付けて、事後報告ばかりだったことを深く反省しました。
思いがけない夫の事故
夫や婿と協力していく中で、娘は見る見る落ち着きました。ほっとしたのも、つかの間。さらに大きな出来事があったのです。
昨年末、夫がバイクで転倒。痛みはひどくないとのことでしたが、念のために病院に行くと、肋骨(ろっこつ)と鎖骨の骨折。それどころか、「肝臓損傷で大量出血している。今、生きているのが奇跡」と告げられ、即、集中治療室に運ばれたのです。意識があって会話もできるのに…? でも、たくさんの管につながれた夫を見た瞬間、「これが最期かも…」と覚悟しました。
子供たちに支えられて…
泣き崩れる私を、息子と、それから娘が支えてくれたのです。3人で「お父さんのために、何ができるか」と話しました。できることは…、ありませんでした。面会にも行けない、連絡もできない。でも、「一丸となって夫の回復を願う」これができると神の教えでつかんだのです。3人で入院に必要な物をそろえたり、医師の話を聞いたり。気持ちを重ねて、まさにワンチーム。私の心も落ち着いていきました。
精神世界の不思議を味わいました。それまで一進一退だった夫の状態がぐっと良くなり、翌日は一般病棟に移って普通に食事。元日には面会がかない、10日後には何と退院。誰もが驚くスピードで、先生も、「こんなに良くなるとは思いませんでした」と、はっきりおっしゃっていました。
心が不安定なはずの娘が、優しく寄り添ってくれました。発達障害の息子は、「一人で頑張らなくていいんだよ」と家事を手伝ってくれました。こうした姿が本当に頼もしく、うれしかったです。私も子供に頼る年齢になったんだ…と、支えてもらう喜びが心に広がっていったのです。
当たり前ではない仕合せ
最近は、以前にも増して、自分の気持ちを夫に話せるようになりました。作った料理を「お父さんの体にいいと思って」と伝えつつ出すと、苦手な野菜も食べてくれます。ささいなやりとりから、大きな仕合せを感じる毎日です。
今、振り返って思います。娘の病と夫の事故。決して不幸が続いたわけではなく、娘の病を通して、夫や子供との絆を深められていたから、今回、夫の事故を一丸となって乗り越えられたのだと。神のご守護の大きさに、あらためて感謝を深めています。
――悔いなき人生手にするために 「真理」に生きる家庭を築く――
「真理」をただただ学び 生き方に修めていけばよろしい
我が任(立場)を知って 家庭で生かしてごらん
自然と家族の心は まとまり 重なり 会話が弾む
「悔いなき人生」手にする人が育つ 家庭の姿が ここにある
――悔いなき人生手にするために
「真理」に生きる家庭を築く――
「真理」をただただ学び
生き方に修めていけばよろしい
我が任(立場)を知って
家庭で生かしてごらん
自然と家族の心は
まとまり 重なり 会話が弾む
「悔いなき人生」手にする人が育つ
家庭の姿が ここにある
『真実の光・神示 平成25年版』88ページ(中略あり)