No. 168

神の教えを支えに乗り越えたがん

(新潟県MA/80代女性/主婦)

乳がんを発症して約20年。先日、医師から「手元に残っている薬は全部捨てていいですよ」と言われました。あまりにうれしくて心が舞い踊り、これまで支えてくれた全ての人や物への感謝でいっぱいになりました。

医師から「命の保証はできません」と告げられたのが、つい先日のことのように思い出されます。恐怖に襲われましたが、落ち込んだ家族を見ると、「みんなのためにも、病に負けずに頑張ろう」と心から思ったのです。入院した時は、夫が毎日見舞ってくれ、どれほど励まされたか…。私にも何かできることはないかと思い、不安そうにしている同室の方を元気づけていました。すると、看護師さんが「あなたはみんなを明るくしてくれる」と、他の病室の方を私の元に連れてきたこともありました。私もいろいろな出会いを頂き、入院生活は、とても充実したものでした。

神の教えが軸にある私は、どんなことがあっても、今できることに一生懸命取り組めて、心に迷いがありません。がん発症から2年後に夫を病で亡くした時も、神の教えが大きな支えになりました。

今は、次男との二人暮らしで、毎日仕合せです。北海道に住む長男は、「困ったことがあったら、いつでも言って」と、いつも優しい言葉を掛けてくれます。次男は障害があるものの、日々仕事を頑張っています。落胆することがあってもすぐはい上がる姿に、親孝行な息子だと、私の方が学ばせてもらっています。「明日のことは分からないけど、一日一日、頑張っていこうね」「それでいいんじゃないの」が我が家の合言葉です。

人生いろいろなことがありますが、周りの人に「私の姿を見てほしい」という気持ちで生きていきたいです。神に守られ、家族の心が元気でいられる毎日に、感謝を深めています。