No. 896

「絶対に親を許せない」
消えた50年来の憎しみ
(石川県MI/50代女性/会社員)

母は自由奔放、気ままな人で、母から親の愛を感じたことがありません。私が幼い時に離婚し、弟と寂しく夜を過ごした子供時代。「母のような生き方はしない」。私にとって、母は反面教師のような存在でした。

祈願の中で見えてきたもの

自分が親になってもその思いは変わることはなく、むしろ、年を取っても自分勝手な母に、憎しみが募っていきました。数年前、ため込んだ感情が爆発。「絶対に許せない」。それからは、母からの電話もLINEも、完全無視でした。

神の教えを学べば、「親を憎んでは駄目」とは分かります。でも「自分を変えなきゃ」とはどうしても思えないのです。祈願もただ「許せません」だけ。でも、素の心を打ち明け続ける中で、ふと「本当は仲良くしたいんだよね…」と、自分の本音が見えてきて、それも祈願するようになりました。

忘れもしない去年の夏。神の館のご神前で祈願していた時、なぜかふっと「私が今、ここにいるのって、両親のおかげや。当たり前やない」と感じました。頭では分かっていたことが、心からつかめた感覚があり、涙があふれて止まりませんでした。

生まれて初めて本音で会話を

神の教えももっと学ぼうと、毎朝、出勤前に夫と神示を読み始めました。それから2週間後、母からの電話に自然と出た私。「もしもし」と言う自分の声が優しくて、自分に驚きました。しかも、「コロナでどこも行ってない」と言う母に、「一緒にご飯食べよっか」と誘う私までいたのです。ランチの日、もともとあまり話さない母が延々と話し、「あんたと3年ぶりにしゃべった感じや」と言いました。その目には、うっすらと涙がにじんでいました。

その日を境に、母といろいろな話をするようになりました。「お母さん、私、子供の頃から『何て親や』って上から見とった。親に対しての心が全然できてなかったことに気付いたんや」と素直な心が湧いてきて、そして、ついに言えました。「今は感謝しとる。生んでくれてありがとう」。生まれて初めて伝えられた本音。母は、「そんなこと言うてくれるの、あんただけや」と言った後、後ろを向いて背中を震わせ、涙を拭っていました。

こんなに早く変われるとは

親への思いは、亡くなってからじゃないと変わらないと思っていましたが、まさかこんなに早く、母が生きている間に「感謝」になるとは…。奇跡としか言いようがありません。夫も「ようそこまで変われたな」と驚きつつ、一緒に喜んでくれています。

今の私の心はというと、いつもワクワク感があります。仕事のこと、子供のことなど、悩みが生まれても、元の心に戻そう、戻そう…と自然と力が出て、教会図書を手に取る自分がいるのです。ここからが本当の仕合せの始まり! そんな気持ちで満たされています。

「教え」を心(人生)の支えに生きる努力をする
 自然と心は安定し 物 事の見方が変わる
 相手 状況を変えるのではなく 自分の心を変えることが必要
 「教え」に生きるほど 「心」は変わり 生活環境が好転する

「教え」を
  心(人生)の支えに
    生きる努力をする
 自然と心は安定し
    物 事の見方が変わる
 相手 状況を変えるのではなく
    自分の心を変えることが必要
 「教え」に生きるほど
    「心」は変わり
      生活環境が好転する

『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』128ページ(中略あり)