No. 866

「夫を立てる」を考える
二人三脚で挑むがん闘病
(佐賀県AM/60代女性/主婦)

子供たちが巣立ち、夫婦でゆっくり過ごそうと思っていた矢先、夫の胃がんが発覚しました。医師から「転移しているかもしれない」と言われ、一気に不安に…。同時に込み上げたのは、「だから病院に行こうと言ったのに」と、夫を責める思いでした。

心の奥に見えた夫への思い

葛藤を抱え、神の館へ。教務相談で見えてきたのは、夫に対して、上から目線だった自分の姿です。「病院に行ったら?」のひと言も、根底にあったのは、「何で行かないの?」という不満の心。そもそも、「家のことも、子供のことも、私の方がよく分かっている」「家庭を守っているのは私」というおごりがあったのです。夫を夫として、少しも立ててきませんでした。

一方、「夫が大事」「夫が心配」と思っているのも間違いなく私の本心です。結婚当初から、「家系的に俺はがんになる」と言っていた夫にとって、今回の宣告がどれほどつらかったか…。後悔だってしているはず。それなのに責めていた自分を反省しました。今こそ変わりたい。夫に寄り添いたい。そう神に訴え、手探りながらも、妻として愛をかけようと努め始めました。

妻の愛で支え抜く気持ちに

すると、出てくる言葉が違うのです。「一緒にがんと闘おうね」「二人三脚で頑張ろう」。そこに責める心はありません。夫もうれしそうです。「あしたは検査だね。私も一緒に食事を抜くよ」など、夫を気遣う言葉が自然と出てくるようになりました。

夫の病は夫婦2人の問題。本気で夫と向き合おう。そう思っているからか、本来は落ち込みやすい私が、不思議なほど前向きでいられます。夫も抗がん剤の副作用がなく、2人そろって3食きちんと食べられることを本当にありがたく思いました。

何より、検査の結果、心配していた転移が見られなかったのです。夫婦仲良く、心が安らぐ家庭に心身の健康が得られる。神の教えで学んだとおり、夫に向ける気持ちが少し変わっただけで、大きな安心感を味わい、神の応援を感じずにはいられません。

子供たちも、何かと気に掛けてくれています。夫も、幼い孫たちがたどたどしい字で書いた、「おじいちゃん、はやくげんきになって」の手紙を大事そうに読んでは、目尻を下げています。抗がん剤治療の後には、胃の全摘手術も控えていますが、家族が一つになって闘うことができ、心強い限りです。夫がゆったり過ごせるように、愛の心でしっかり支え抜きます。

――仕合せの基は 和のある家庭――
 支え 補う気持ちを忘れてはいけない
家族の心重なり合うほど 真の「仕合せ」 我が家に根付くと申す
思い(愛)を家族につなぐ
 和心が二人の出会いをますます深め 「仕合せ」の輪が広がってゆく
 真の「健康」手にする極意に通じる

――仕合せの基は 和のある家庭――
 支え 補う気持ちを忘れてはいけない
家族の心重なり合うほど
    真の「仕合せ」
      我が家に根付くと申す
思い(愛)を家族につなぐ
 和心が二人の出会いをますます深め
    「仕合せ」の輪が広がってゆく
 真の「健康」手にする極意に通じる

『真実の光・神示 平成23年版』115ページ(中略あり)