No. 821

親不孝は繰り返される?
息子が自立していく喜び
(福井県NT/60代女性/介護職員)

ある日、家に帰ると、夫から「息子がまた家出をした」と聞かされました。会社で強く叱られ、そのままいなくなったとのこと。もともと家出癖のある息子ですが、最近は落ち着いていて、一安心していた矢先の出来事。私の心は打ちのめされました。

逃げ癖があるのは

神の教えにあるとおり、夫婦で話し合わなければ…。頭では分かっているのに、その一歩が踏み出せない自分がいました。

夫と私は、けんかのない夫婦。私が波風を立てないようにしてきました。「こういうところを直してほしい」と思っても我慢。なぜなら、同じように、夫に指摘されたくないから。自分が傷つくのが嫌だから。やるべきことから逃げているのは、息子だけでなく、私も同じだったのです。「お父さん、不安で仕方ない。一緒に関わって」と、夫を頼る心になった時、不思議と息子が帰ってきました。

身をもって味わう心の重なり

腹を割って夫と話し合い、「責めずに息子の話を聞こう」と決めました。ご飯の時は、親子3人が集まる絶好のチャンス。夫の投げ掛けに、少しずつ息子も胸の内を話し始め、やがて何でもない会話が弾むようになりました。ある日、息子が食べ終わって席を立った後、夫が「あいつも生意気なこと言うな」とひと言。でも、その顔はうれしそう。私も同じように息子をいとおしく感じました。「夫婦の心を一つに重ねる」。何度も神の教えで学んできたことは、こういうことだと思いました。

ある時、「会社を辞めたい」と言い出した息子。家出する前に気持ちを話してくれたのは初めてです。夫と私が「すぐに辞めると判断するんじゃなくて、まずは上の人に現状を話すといいよ」と伝えると、息子は素直にやってみたようです。職場の方が、「そんなこともっと早く言ってくれたらよかったのに。期待しているんだぞ!」と励ましてくださったと聞きました。その思いに応える気持ちが芽吹いたのか、息子は今、以前からは考えられないほど前向きに仕事に励んでいます。

「会話のある家庭」の威力

夫婦の思いが通じ合えば、親子の思いも通じ合っていく。会話のある家庭のすごさを実感しています。ここまで来るのに約2年。夫婦で努力し、祈願を重ねてきました。そして今年、息子が結婚。自立していく姿に喜びいっぱいです。夫に「お父さんが一緒に関わってくれたおかげ。ありがとう」と言いました。「俺、何もしてないよ」と照れくさそうな顔を見て、さらに仕合せな気持ちになりました。

実は、私はかつて、親の反対を押し切る形で嫁いできました。ですから、「親不孝した」という自責の念があり、息子が親不孝するのも、身から出たさびと諦めていました。でも、今、思うのは、過去は消えなくても、神の教えで心を修正すれば、その先の未来を全く違うものにできる、ということです。心から「神に出会えてよかったな。仕合せだな」と感じています。

悔いなき人生 手にする「すべ(真理)」を学び 生きる人であれ
夫婦で「教え」を学び 「真理」のある家庭をつくる努力を 夫婦二人で実践
 自然と 親 子の触れ合い 会話が増えて
    我が子の人生は 運命が導く心の動きを取り始める
 夫婦の会話 心の重なりも 増えてゆく
家庭の姿(状況)は安定し 愛ある心が家族の気持ちを包み込む

悔いなき人生
  手にする「すべ(真理)」を学び
    生きる人であれ
夫婦で「教え」を学び
  「真理」のある家庭をつくる努力を
    夫婦二人で実践
 自然と 親 子の触れ合い
        会話が増えて
  我が子の人生は
   運命が導く心の動きを取り始める
 夫婦の会話 心の重なりも
    増えてゆく
家庭の姿(状況)は安定し
  愛ある心が家族の気持ちを包み込む

『真実の光・神示 令和2年版』44ページ(中略あり)