「好きな料理で役に立ちたい」と、夢を持って働き始めた調理師1年目。老人ホームでの仕事は、そう甘くありませんでした。100食以上を数人で手際よく作らなければならず、職場自体も発足したばかりで、てんやわんや…。中には言い方のきつい人もいて、気持ちが詰まってしまいました。
私の原点にあるのは…
ふと原点に立ち返りました。私が「人の役に立ちたい」と思うようになったのは、高校時代につらい経験を乗り越えたからです。人間関係で悩み、ほとんど登校できなかった3年間…。家族や先生が励まし続けてくれたおかげで、少しずつ前向きになれて、調理学校にも通えるようになったのです。
あの時、強く強く感じていた周りへの「感謝」。そして「できることでお返ししよう」という決意。いつの間にか、この心が抜け落ちていました。それどころか「新人を見る余裕もない職場」と、不満に変わっていたのです。
「支え」を感じて変わった環境
私を支えてくれる人は、高校時代よりずっと増えていました。責任者の方、店長、パートさん…。忙しい中でも、関わろうとしてくれる方がたくさんいます。「気持ちをため込まずに、分からないことは素直に聞こう」と、物事がシンプルに見えてきました。
「今やるべきことをしっかりできますように」と祈願して仕事へ。盛り付け、調理と、少しずつやり方をつかみ、忙しそうな人に、「手伝います」と声を掛けるゆとりまで出てきました。コロナ禍で、利用者さんとの接点は少ないですが、「おいしかった」と手書きのメッセージを頂くこともあり、それも私の大きな支えです。「私の料理で笑顔になってくれる方がいる」と思うと、それだけでうれしく、やる気も倍増します。
心も技術もともに磨いて
私には、大切にしている神の教えがあります。「今に満足、きょうに感謝」です。実際、「感謝」を意識して過ごすようになってから、人との関わりがどんどん楽しくなり、心からの仕合せを感じています。言い方のきつい人も、自分から話し掛けるうちに情に厚い面が見えてきて、今では相談事を聞いてもらうまでに…。姉御のように励ましてくださり、とても心強い存在です。
最近、上司から、「あなたがいてくれてよかった」「これからもよろしく」と言っていただきました。まだ1年目なのに、こんなに信頼してくださっていると思うと、感謝がさらに膨らみます。「もっともっと役に立つ私になりたい!」そんな気持ちでいっぱいです。
神示で確認 「喜び」の仕組み
今に満足 きょうに感謝――豊かな心で日々送れば
人 物との出会いを深め 「道」欠く心の動き 消えてゆくのである
神の教えは 人の心に 「生きる」自信を芽吹かせる
人 物との縁を深めるほどに 人は生きる楽しさ味わえる
『真実の光・神示 平成19年版』67ページ(中略あり)
神示で確認 「喜び」の仕組み
今に満足 きょうに感謝――
豊かな心で日々送れば
人 物との出会いを深め
「道」欠く心の動き
消えてゆくのである
神の教えは 人の心に
「生きる」自信を芽吹かせる
人 物との縁を深めるほどに
人は生きる楽しさ味わえる
『真実の光・神示 平成19年版』67ページ(中略あり)