No. 708

のまれない心をつくって
見えてきた新しい世界
(長野県MT/60代女性/パート)

人と関わるのが好きで、夢を持って始めた障害者施設でのパート。前職ではそれなりに仕事をこなしてきた自負があり、早く認められたい気持ちが強かったのだと思います。周りの職員に積極的に関わっていきました。皆さんとても親切に教えてくださるのですが、いつしか話題は悪口ばかり…。「仕事の割に給料が低いよね」「あの上司の態度はね…」。心とは恐ろしいものです。私自身もすっかりのみ込まれ、心は同じ不満でいっぱいになっていたのです。

パートの立場でできること

頭では駄目と分かっているのに、悪口に同調している自分が、嫌で仕方ありません。切実に「この心を変えたい」と願って開いた教会図書。「分、立場をわきまえて生きる」という内容が染み込んできました。「そもそも私はパート。組織のここがおかしいなどという議論に加わるのは、立場を超えていた」と素直に反省できたのです。

私の仕事は、主に施設の清掃や洗濯です。「まずは目の前のことを一生懸命」と、やるべきことをやっていたら、新たなものが見えました。職員には、書類の作成など、職員の「立場」でしかできない重要な仕事があります。誰かがやり残した片付けは、パートの自分でもできること。昔の私なら「誰がやり残したの」と不満に思ったでしょうが、不思議なことに「できることが見つかった」と、うれしくなったのです。

心が変わって得られた信頼

心とは面白いもので、仕事に邁進(まいしん)していると、人が何を話していても、あまり気にならないのです。だからといって、孤独になるわけでもなく、最近は、別の部署の方まで声を掛けてくださるようになりました。「きれいに片付けてくれてありがとう」「あなたがいてくれるから安心」と。

時に、利用者さんから「洋服のほつれを直してもらえないかしら…」などと、困って声を掛けられます。喜んでくださるので、つい引き受けてしまう私です。これも自分の立場でできること。利用者さんがいるおかげで、こういう仕事もさせてもらえるんだな…と、しみじみ感じます。

どんなときにも利用される方を気遣って動くのは当たり前のこと。それなのに、私がいつもと少しでも違えば、「きょうは歩き方がつらそうですね」「大丈夫ですか。無理しないで」と利用者さんが声を掛けてくれるのです。そんな心の交流ができることがうれしいです。帰りには、「また来てねー」と見送ってくれることも。「待っていてくれる人がいる」と思うと、やる気も倍増です。

大変な仕事ではありますが、家に帰ってお風呂に入ったら、もうすっきり。翌日は「仕事できてありがたいなー」と感謝しながら出勤。素直に神の教えを実践すれば、「心がのまれない」。そして「周りから信頼される」。そんな自分になれたことに、とても驚いています。

神示で確認 「喜び」の仕組み

利益で計る関わりは 不平 不満の心を呼び込み 奉仕の心を枯らす
「教え」を学び 「真理」に悟りを得るほど
    人間は 「運命」の力を世(社会)に奉仕する人を目指す
 目指すほど 「心(運命)」は磨かれ 
    万人 万物を優しく包み 受け入れる心(実体)が芽吹いてゆく
 この時 人の心は 「奉仕」に生きている
 ――「運命」の力が引き出され 多くの人々に愛され 信頼される人(存在)――
 仕事の「真理」に生きる人の心(人生)が ここにある

『真実の光・神示 令和2年版』41ページ

神示で確認 「喜び」の仕組み

利益で計る関わりは
  不平 不満の心を呼び込み
    奉仕の心を枯らす
「教え」を学び
    「真理」に悟りを得るほど
  人間は 「運命」の力を
   世(社会)に奉仕する人を目指す
 目指すほど 「心(運命)」は磨かれ
    万人 万物を優しく包み
      受け入れる心(実体)が
        芽吹いてゆく
 この時
  人の心は 「奉仕」に生きている
 ――「運命」の力が引き出され
  多くの人々に愛され
    信頼される人(存在)――
 仕事の「真理」に生きる
    人の心(人生)が ここにある

『真実の光・神示 令和2年版』41ページ