No. 707

仲の良い親子に元通り
介護は映し鏡のよう
(富山県SN/70代女性/主婦)

夫を亡くして以来、「どんなことも自分一人で解決しよう」と生きてまいりました。家には二人の息子がいるのに、99歳になる実母の介護も、11年にわたり、一人でしてきたのです。

昔は、双子のように仲の良かった母娘。しかし、認知症が進むにつれ、私は言うことを聞かない母を責め、母は私を「鬼ーっ」と大声で罵倒するように。家事と介護だけの生活に疲れ果て、生きる意欲さえ失ってしまいました。

一人で抱え込まなくていい

「もう限界」と感じた時、「仕合せの基は和のある家庭」「支え合うのが家族」という神の教えが心に残りました。「誰かに負担を掛ける、頼る、甘えることが大嫌いな性格を変えたい!」。家族に自分の苦しみを打ち明けようと、初めて思ったのです。

その矢先、母と孫の会話が漏れ聞こえてきました。私への愚痴をこぼす母に、息子が「母さんのことも考えてあげんと…」と気遣う言葉が…。驚きとうれしさで胸がいっぱいになり、息子に「こんなに大事にしてくれてると思わんかった。ありがとうね」と伝えました。子供の優しさに触れて、頑固で気丈に振る舞っていた私の心がほぐれていくようでした。

頼れるようになったら

さらに、息子たちを頼れるようになったら、「家事も介護も、家族のためにしてあげている」という感覚から、「家族の支えのおかげで生かされている」「母がいるから親孝行できる」と感じ方が変化。物事が段取りどおり進まなくてもいらいらしません。着替えに30分かかっても、母に合わせて温かい言葉を掛けながら見守れます。夜中に話し掛けられても、「昼間に仮眠すればいい」と、どんと構えていられるのです。

自分の心次第で生活が一変

母の認知症は進行し、以前よりも手が掛かるようになりました。それなのに、心も、体も不思議なくらい楽なのです。

私がいらいらしなくなって以来、母から「鬼ーっ」の罵声を聞いていません。優しく接すると、笑顔で「ありがとうね」と感謝の言葉まで掛けてくれます。母の姿は、まるで私の心を映す鏡のよう。自分の心次第で、母の気持ちがこんなに変わるとは思いませんでした。「きょうのおかず、おいしかったわ。ごっそうさん」「次もおいしい物作るね」昔の仲の良い親子に戻れた今、一日でも長く、穏やかな日々を一緒に過ごしたい…。心から願っています。

神示で確認 「喜び」の仕組み

心で生きる人間は 「和のある家庭」手にするほどに 心身ともにゆったりできる
家族それぞれ あるべき姿(立場)悟りて 「思い」語るなら
    自然と愛ある心が重なり合って
      親子それぞれに 「道」を守りて 和のある家庭(環境)手に入る

『真実の光・神示 平成18年版』128ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

心で生きる人間は
  「和のある家庭」手にするほどに
    心身ともにゆったりできる
家族それぞれ
    あるべき姿(立場)悟りて
      「思い」語るなら
  自然と愛ある心が重なり合って
   親子それぞれに 「道」を守りて
    和のある家庭(環境)手に入る

『真実の光・神示 平成18年版』128ページ(中略あり)