No. 688

神が下さった生きる希望
人生の最期に残したいもの
(愛知県TK/60代女性/主婦)

乳がん、心臓の弁膜症、舌がん…。この十年、次々と病が押し寄せてきました。6つの病院に通い、来る日も来る日も痛みに耐える毎日。「一日でいいから、朝から『快調!』と言える日が欲しいです」と、泣いて祈願したこともありました。

でも、心がぽっきり折れたことは一度もありません。苦しい気持ちを神に祈願して、祈願して、そうして朝起きると、「きょうも命があってよかった」とまるで変わっている心。神が、私の折れそうな心に添え木をしてくださった感覚になるのです。

人生への思いが180度変化

ある時、勉強会で縁について学び、「縁あって出会った方たちのために何ができるか」ということを考えるようになりました。乳がんで5年後の生存率は半分以下…と宣告された私です。でも、「残された時間がどれくらいかを考えるのではなく、終日を迎えるその日まで、力いっぱい人に愛をかけて生きたい」と、心が前を向いたのです。

とはいえ、何の取りえもない私に何ができるのか…。その気持ちもありのまま神に訴えていたところ、うれしいことがありました。乳がんの担当医から、「あなたはとても治療がしやすい人。落ち込んだ患者さんを励ましてあげて」と言われたのです。

私としては、特別なことは何もしていません。医師は、私の病気を治そうとしてくださる方。とにかく感謝しかなく、先生の言われる治療法を頑張ろうと努めていただけですが、「あなたのような患者と出会えたことは、医者冥利(みょうり)に尽きる」とまで言っていただき、うれしかったです。

つらい気持ちに寄り添いながら

私が通院するタイミングに合わせて、入院中の患者さんとの交流が始まりました。皆さんの気持ちが元気になる関わりができるように…。ここでも祈願が欠かせません。

副作用がつらく、弱気になっている方に、「毎日の中で笑顔を見つけてみませんか。お水がおいしかったら笑顔。家族が来てくれたら笑顔…」と伝えると、「本当ね。あなたが言うなら治療も頑張れる」と前向きになってくださいました。あるがん末期の方は、「私はもう子供のために、家の電気をつけることしかできない」と沈んでいました。でも、私が「お母さんでいられる。明かりをつけてあげられる。素晴らしいことじゃないですか」と言うと、暗かった表情がぱーっと明るくなったのです。

私がきょうを生きる意味

先生には、「生きる気力を引き出すことは医師にはできない。あなたは患者の星だから、僕たちはあなたの命をつなぎます。任せてください」と言っていただきました。

私にとって通院日は、憂鬱(ゆううつ)な日ではなく、「この日まで生きられたんだ」と感謝する日になりました。縁あって出会った人を笑顔にすること。それでこそ、私がきょう一日を生きる意味があると思います。人生の最期に大きなものを残せる私ではないかもしれませんが、出会った人たちの心に、爽やかな薫りを残せる今生にしたいです。

神示で確認 「喜び」の仕組み

今あることに感謝――大きく ゆったり 見詰める心を祈願せよ
 健康も 心ゆったり送れれば 乗り越え 耐え抜く力が湧き上がる
神魂に重なる人の心は 広く 明るく 強くなる
 自然と人間関係 出会いが広がり 深まって 身も 心も潤い 生き生きできる

『真実の光・神示 平成16年版』24ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

今あることに感謝――
  大きく ゆったり
    見詰める心を祈願せよ
 健康も 心ゆったり送れれば
  乗り越え 耐え抜く力が湧き上がる
神魂に重なる人の心は
    広く 明るく 強くなる
 自然と人間関係 出会いが
      広がり 深まって
   身も 心も潤い 生き生きできる

『真実の光・神示 平成16年版』24ページ(中略あり)