No. 568

家族で向き合う発達障害
「笑顔がある」大奇跡(母編)
(長崎県KI/60代女性/主婦)

娘から「笑顔」が消えたのは、大学生の頃からです。中退して働き始めたものの、人の言葉がいったん心に刺さると激しく落ち込み、目はうつろ。手が付けられないほど暴れることもありました。

「生まれつきの発達障害です」と診断された日は、一晩中泣き明かし、自分を責めました。「何で普通に生んでくれなかったの」と泣き叫ぶ娘に、私はただ「ごめんなさい」と返すことしかできませんでした。

母として一番大事な努力

神の教えで「子供のことは夫婦で向き合う」と学びましたが、そう簡単には実践できません。夫は、短気で暴力を振るう人。話しても分かってもらえないからと、相談する気になりませんでした。

娘は、「もうどうでもいいから」と自暴自棄になり、何度も自傷行為を繰り返しました。家の居心地も悪かったのでしょう。ある日、「家を出てお母さんと暮らしたい」と言い出したのです。

一番大事な「夫婦で」家庭を築く努力。これを怠ってきたから、娘も安定しなかったのだと思います。医師には、「社会復帰の一歩になるかもしれない」と言われ、ついに決心し、夫に相談しました。夫の反応は意外でした。「試してみよう」「何かあったらすぐ連絡しなさい。夜中でも行くから」。長年「私に娘を押し付けている」と責めてきましたが、夫は夫でちゃんと考えてくれていたのです。

娘との生活は緊張の連続で、「お父さん、頼みます。来て」と何度助けを求めたことか…。夫は、仕事が終わると真っ先に帰宅し、病院の送迎もしてくれるなど、「頼りがいのあるお父さん」になりました。この頃から、娘に変化が出てきました。発達障害の支援センターに通い始め、趣味で描いた絵を作品展に出すなど、笑顔を見せるようになったのです。

娘夫婦が支え合っている喜び

程なくして、娘はご縁のあった方と結婚しました。その方には娘の全てをお話ししましたが、驚いた様子もなく、「自分にできることで、精いっぱい守ります」と言ってくださいました。娘は、私から見ればあっという間に嫁ぎ、今は慣れない土地で、頑張って主婦をしています。

季節の変わり目などは、精神的に不安定になり、泣きながら私に電話をかけてくることがあります。ゆっくり話を聞いて、「旦那さんに話してごらん。一番そばにいて、見守ってくれている人だからね」と伝えます。しばらくすると、娘から「優しく背中をさすってくれて、大丈夫になったよ」と、ニッコリメールが届くのです。私と暮らしていた頃を思うと、雲泥の差です。娘が笑っている…。こんな大奇跡の日が訪れるとは、夢にも思いませんでした。

回り道をして気付いたこと

私も娘と同じ、大奇跡の中にいます。夫と池の稚魚を見て「かわいいね」と笑い合うなど、自分でも信じられません。ある時、夫が「家族ってありがたいね」と言ってくれました。本当にうれしかったです。

神の教えをもっと早く実行していれば、こんな回り道をしなくてもよかったのかもしれません。しかし、あの長く、暗い年月があったからこそ、夫と子供たちを心底愛せる自分になれました。この家族の一員でいられることに、心から感謝しております。

この方の娘さんが、子供の立場から「喜びの声」を届けてくださいました。

神示で確認 「喜び」の仕組み

心で生きる人間は 「和のある家庭」手にするほどに 心身ともにゆったりできる
家族それぞれ あるべき姿(立場)悟りて 「思い」語るなら
    自然と愛ある心が重なり合って
      夫婦 親子それぞれに 「道」を守りて 和のある家庭(環境)手に入る
 和のある家に 真実の愛は育ちゆく
    神の心に近づき 重なり 仕合せの輪は広がってゆく

『真実の光・神示 平成18年版』128ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

心で生きる人間は
  「和のある家庭」手にするほどに
    心身ともにゆったりできる
家族それぞれ
  あるべき姿(立場)悟りて
    「思い」語るなら
  自然と愛ある心が重なり合って
    夫婦 親子それぞれに
      「道」を守りて
   和のある家庭(環境)手に入る
 和のある家に 真実の愛は育ちゆく
  神の心に近づき 重なり
    仕合せの輪は広がってゆく

『真実の光・神示 平成18年版』128ページ(中略あり)