No. 413

悩みの原因を探り当てて
どん底からはい上がった心
(岩手県NS/50代男性/自動車整備士)

私が真剣に神の教えを学ぶようになったのは、うつ病を患ったのがきっかけです。

当時、整備士として膨大な仕事量を抱え、身も心も疲れ果てて、ある朝突然、起き上がれなくなったのです。妻をはじめ、家族の支えのおかげで少しずつ回復に向かう中、「二度とこんな思いをしたくない」と、教えを学び直しました。これまで何を学んでいたのかと恥ずかしくなるほど、一つ一つの教えが深く染み込んできました。

悪いのは職場? それとも…

職場では人とぶつかってばかりで、誰にも頼れず、一人で仕事を抱え込み、家に持ち帰り…。悪循環を引き起こしていたのは、紛れもない自分だったのです。心は不満いっぱいで、仕事をさせていただいている…という感謝のかけらもありませんでした。

「この職場にいると、自分は駄目になる」と思って退職しましたが、悩みの原因は「職場」ではなく、短気で我が強い「自分の性格」でした。修正ポイントが見えたことで、「ここを改めれば、自分はもっと良くなれる!」と希望が見えました。これまで神への祈願は、「こうなりますように」という“お願い”でしたが、「短気な心を抑えてください」「人と調和できる自分になれますように…」などと、学んだことを実践できるように、願っていきました。

最初の変化は、家庭の中で起きました。家族が「お父さん、変わったね」「明るく、優しくなったよ」と言うのです。5年の歳月がかかりましたが、体の健康も取り戻せて、念願の社会復帰がかないました。

初めて味わう真の「やりがい」

以前と同じ整備業に就きましたが、5年前とは心が全く違い、感動の連続です。同僚に自分から声を掛け、考えを伝える。相手の意見も最後まで聞いてみる。その先に、心が通じ合えた喜びがあるのです。

社長から書類の不備で厳しく指導された時のこと。昔の私なら、「細かいことを!」と短気が出ていたでしょう。一瞬、その心がムクッと顔を出しましたが、「次は社長の希望する書類が作れるように頑張ろう」と、パッと気持ちを切り替えられました。

私たち整備士が書いた書類に、社長が印鑑を押して、一台の整備が終わります。社長から戻った書類が机に置いてあると、最高にうれしくなり、「ありがとうございます!」と声に出し、書類にお辞儀する自分がいます。みんなの力を結集して、一台の整備ができたことに、感謝が込み上げるのです。

社長からは、困ったことがあるとすぐに声が掛かり、頼りにしていただいてありがたいです。これまで感じたことのない「やりがい」を日々味わっています。