No. 407

治癒力を引き出した
励まし合う家族の絆
(愛知県HS/60代男性/会社員)

我が家は妻と息子、私の三人家族です。妻は昨年、脳梗塞で倒れ、現在、特別養護老人ホームに入所しています。

神の館に救いを求めて

新型コロナウイルス対策で妻と面会ができなくなって数カ月。やっと面会の許可が出て、息子と二人で会いに行くと、妻は私や息子が誰だか全く分からなくなっていました。話し掛けても反応もない状態でした。会えなくなって認知機能が低下してしまったのです。

「こんなことなら、施設に入所させず、自宅で介護すればよかった…」妻の姿に悲しみと自責の念に駆られ、胸が張り裂けそうでした。とても、そのまま自宅に帰る気にはなれず、神の館に立ち寄り、つらい思いや妻への申し訳なさなど、心の全てを神に訴え続けました。次第に気持ちが落ち着き、気付いたら、妻のために自分にできることは何か、神の教えに照らし合わせて見詰めていたのです。

妻の姿からつかんだものは?

夫である自分は、一家を守っていく立場。たとえ私のことが分からなくなっても、妻とは夫婦という強い絆で結ばれている。そう思うと、「落ち込んでいる場合ではない。今、私がすべきことは、夫として妻を支えていくことだ」とつかめました。「私たちが分かるか?」と尋ねるのではなく、妻の心が安心感で満たされ、穏やかになるために、「自分たちが付いてるから大丈夫だよ」と声を掛け続ける決意をしたのです。

すると、ショックを受けていたはずの息子が、前向きな気持ちを語り始めました。「お父さんも、自分も持病があって、自宅介護は難しい。二人だけでは、お母さんを安全に介護できなかったと思う。自分たちの判断は間違ってなかった」と。その言葉を耳にして、父として息子の心もしっかり支えていかなくては…と肝に銘じました。ちなみに、今は息子と二人で食卓を囲んだり、買い物に行ったりしながら、会話を絶やさないようにしています。

家族の愛が引き戻した記憶

妻とは、週に何回かの電話というつながりしか持てないのが現実です。しかし、そのわずかな時間の積み重ねに、妻は私の言葉に反応し、何と“会話”ができるようになってきたのです。この間、「息子はどうしてる?」と、問い返された時のうれしさはひとしおでした。

これからも、神への感謝を胸に、家族としっかり向き合い、教えを生かして、日々過ごしていきたいと思っています。