No. 1431

夫への負の感情が流れ
居心地のいい我が家に
(千葉県HY/70代女性/主婦)

口下手で短気、かっとなると、物を投げ付けることもある夫。どこにスイッチがあって、いつ爆発するのか分からず、私はいつもビクビク…。心には、夫を嫌う気持ちしかなく、憎みきっていました。 

心も、生き方も変わって

「この心も、生き方も違う」心を通わせたいと奮起しても、夫の顔を見た瞬間、その決意は見事に消え去るのです。それでも、憎み、嫌う心を取りたくて、学んでは祈願。その繰り返しの中で、ふと浮かんだのは、現役時代の夫の姿でした。体を張る仕事で、夜通し働くこともあった…。込み上げてきたのは、感謝の思いばかり。その夫に、自分はどう触れてきただろう。夫の文句を聞くのが嫌とはいえ、「また言ってる!」と責め、全てに拒絶反応。私の“すさんだ負の心”こそが、夫の“負の心”を引き出し、居心地の悪い家にしていたと気付いたのです。

それからの祈願は、挨拶も気持ちよく、話もよく聞いて…と、きれいな心で、“心から”夫に関わりたいというものに変わりました。すると不思議…、そうした心になれるのです。夫が趣味でしている畑から帰ってきたら、「きょうはどうだった?」。自分が穏やかに触れると、夫からも穏やかに言葉が返ってきました。

夫の思いを感じ取ることが

徐々に会話ができるようになった頃、我が家に黄色いインコが舞い込んできました。一緒に世話をし、かわいがるにつれ、増えていった会話。二人をつないでくれた「幸せの黄色いインコ」は、神からの贈り物だったように思えてなりません。 

ある時、電動車椅子を見掛けた夫が、「あれに乗れるか?」と聞くのです。自分が先立った後、一人でやっていけるか。“私のことを思ってくれている”そう感じたのは、初めてのこと。私たち、こんな温かい会話ができるようになったんだ…。うれしさが、じんわり込み上げました。 

儀式が大きな転機に

ことし結婚50年を迎え、光輪の儀(結婚記念の儀式)に夫を誘ったところ、「一人で行ってくれ」と拒否されてしまいました。でも、夫婦の儀式をどうしても一緒に受けたい。素直な思いを伝えました。「そばにいてくれるだけでいいから」。そうして、二人の娘が見守る中、夫婦そろって参列がかなったのです。 

儀式では、それぞれに思いを語りました。「いつ別れるかと、ずっと心配だった」初めて聞く娘たちの本音に、夫は涙ぐみながら、「本当にすまなかった」。長年抱えてきたもろもろの思いがきれいに流れ、ようやく家族が一つになれた感覚に。我が家にとって大きな転機となり、これが神の御前での儀式!と、その素晴らしさに心が震えるほどの感動を覚えました。 

家族と過ごせる今を大切に

以来、私の心が穏やかで、夫も穏やか。二人で行動することも増えた私たち。何げない会話にも、心が弾む喜びを味わっています。教会で学んだある日の帰り道、「あなたと来るのが一番楽しい」と伝えたら、うれしそうな表情を浮かべた夫。心からそう言える自分になれて、仕合せです。 

有限の人生において、この家族と過ごせるのは今だけ。一日一日を大切に、夫婦で、親子で温かい触れ合いを重ねて、居心地の良い家で仕合せな日々を送っていきます。

「教え」を学び
  「真理」に悟りを得て
    心(人生)に生かせる人は皆
  相手の気持ちを受け止め
     正しい関わりを深めてゆける
 仕合せを共有し
   会話の絶えない家庭の姿が
             ここにある

『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』19ページ