No. 1321

好きで結婚した夫を嫌いに
積み重なった思いが消えて
(鹿児島県TK/70代女性/主婦)

夫は、相手が嫌がることは言わない心の優しい人。好きで結婚したのに、時の流れの中で、嫌う心が膨らんでいきました。 

幼少期から、夫は右手と右足が不自由です。家族に守られて生きてきたからなのか、自分の意見を持っていないように思えるのです。「この人に頼っていたら、我が家は駄目になる」。やがて、子供まで「お父さんは頼りにならん」と、進路などを私に相談するようになりました。 

人生において最重要の気付きが

そんな私も、神の教えを学び、初めて気付けたのです。夫が文句も言わず、仕事を頑張ってくれたから、今の暮らしがあること。夫は優しく、芯の強い人なのに、感謝がなかったこと。散々小ばかにしてきた分、夫の良いところを褒め、自信を持ってもらえるように努力していきました。すると、夫も私を気遣ってくれるなど、うれしい変化が。「私たち、仲良くなってきたんだなあ」と、喜びをかみしめていた頃のことでした。 

夫が右足を骨折。車椅子生活となり、やむなく施設に入所しました。いつものように、施設まで車で行き、駐車しようとした瞬間、ブレーキのつもりで、アクセルを踏み込んでしまったのです。壁にぶつかり、車は大きく傷ついたものの、幸い、体は無傷。ただ、「祈願して運転していたのに…」と落ち込んでしまいました。 

苦しくて苦しくて、教務相談へ。そこで、私の人生にとって、最重要とも言える大きな「気付き」を頂いたのです。 

なぜこんなに一人で悶々(もんもん)としているのか? それは、本当の意味で、夫と心がつながっていなかったから。夫とは、たくさん会話している。だから、仲良し夫婦と思っていました。でも、実際は、何を話しても、決めるのは私。言いたいことだけをガンガン言い放つことも…。そうやって、夫とのつながりを断つような関わり方をしてきてしまったと気付いたのです。

夫婦、親子のつながりを強く

ショックでした。そして目が覚めました。もっと夫と心の交流を図ろうと、気持ちを伝えたり、意見を聞いたり…。そうする中で、先日、一時帰宅した夫が、「俺は本当に仕合せ者だよ。何もできないから…。おまえと結婚できて良かった」と、初めて言ってくれたのです。照れくさかったですが、私も、「父さんのおかげで、子供たちを育て上げられたし、住む家もあるし、何不自由なく生活できるのよ」と伝えていました。 

そこには夫への言葉も、態度も柔らかくなった私がいて、「以前のように夫を好きになっている!」と実感した瞬間でした。この変化を息子に話すと、「えー!」と驚きの表情。最近は、子供たちまで優しくなり、毎日、私たち夫婦を気遣う連絡をしてくれます。神の教えで知ることができた「仕合せな人生」の根本。夫と私、本物の愛ある心でつながった、揺るがない夫婦を目指して、歩みはまだまだ続きます。 

――「心(魂)」安らぐ家に 災いはなし――
 災難受けぬ「真理」悟りて 「光(みち)」を通せよ
 家族それぞれ 分 立場わきまえ 声掛け合えば
    愛心 愛語が引き出され 穏やかな気持ちが我が家を包む
 夫は家族を守り 妻は家族を支え 夫婦の心重なり合うほど その家は栄える

――「心(魂)」安らぐ家に
           災いはなし――
 災難受けぬ「真理」悟りて
       「光(みち)」を通せよ
 家族それぞれ
  分 立場わきまえ 声掛け合えば
   愛心 愛語が引き出され
    穏やかな気持ちが我が家を包む
 夫は家族を守り 妻は家族を支え
  夫婦の心重なり合うほど
           その家は栄える

『真実の光・神示 平成17年版』207ページ