「奥さん、びっくりしないでくださいね」と、突然かかってきた電話。夫が運転中、大事故に遭ったと聞きました。反対車線から車が突っ込んできて正面衝突。相手の方は軽傷だったものの、車がひっくり返るほどの衝撃だったそうです。
「うそや!」と思いながら、即病院へ。夫は頸椎(けいつい)損傷で、半身不随。医師から「一生、体は動かせません」と聞きました。でも、私は不思議と希望が消えませんでした。
「家族一丸」が生んだ回復力
意識が戻り、かすかに手が動いた夫。「お父さん、自分で動けなかったら、家には帰れんよ!」。私なりの励ましでした。そこから夫は、どんどんと気力が出てきたのです。リハビリを欠かさず、ひと言も「つらい」と言いません。頑張る姿を見るたびに涙が出ました。「私たちのために、頑張ってくれよるな。だから私も頑張らんといけん」と、夫から生きる力をもらっていました。
「みんなの心の重なり」。このひと言に尽きると思います。神の教えのとおり、家族は一丸となって支え合う。娘や息子も、尽くしてくれました。徐々にリハビリの成果が出て、杖(つえ)を使って歩けるようになり、首が動かせるようになり、やがて杖なしでも…。担当医から、「あなたたち家族からは、医学以外の力で治せるものがあることを教わった」と言われた時は、神の教えのありがたさを心底感じたものです。
心が通じ合った仕合せ
何より不思議だったのは、事故を起こした方を責める気持ちにならなかったことでした。事故を起こしたくて起こす人などいないはず。私たちがつらかったように、相手の方も、自責の念でどれほどつらかっただろうか…と感じていました。
数カ月前、相手の方の裁判などが一段落付いたので、秋の季節に、はがきを出しました。「夫は歩けるまでになりました。○○さんにおかれましては、心苦しい思いをされてきたのではないですか…」と。それから一週間もしないうちに届いた返事。「ご主人が回復されて安心しました。ご家族の方々も、大変な日々を過ごされていたと思い、心を痛めております。お心遣いのおはがき、ありがとうございます」。
顔も知らない相手ですが、心が重なれたと感じ、それはうれしくて、泣けました。「秋空に 心と心の 重なりし」。私は句を詠んで、お返事を出しました。
「人と心が通じる」というのは、仕合せなことです。周りからは、「恨むでしょ?」と言われましたが、心に一つもない。夫と「おかしいねえ」と笑い合っています。46年もの長い間、神様にすがらせていただき、やっぱり心の在り方を学んできたおかげと思います。心穏やかに、笑顔で過ごす毎日。私たちは本当に仕合せ者です。
※この方のご主人からの「喜びの声」も、併せてご覧ください。
「教え」が 家族の心を重ね 一つにする
「教え」を家族で学び 気付きを深めるほどに 家族の心は重なり 奇跡に救われる
「希望の光」が通る信者は皆 「運命」が導く心の動きを取る
ゆえに 人・物との出会いが 全て生かされ 仕合せの輪が広がってゆく
「教え」が
家族の心を重ね 一つにする
「教え」を家族で学び
気付きを深めるほどに
家族の心は重なり
奇跡に救われる
「希望の光」が通る信者は皆
「運命」が導く心の動きを取る
ゆえに
人・物との出会いが
全て生かされ
仕合せの輪が広がってゆく
『真実の光・神示 令和4年版』164ページ(中略あり)