No. 1266

深まらなかった親子の縁
今、感じる心の重なり
(兵庫県YH/80代女性/主婦)

今から50年ほど前…。私は地獄を歩いているようでした。夫は家に生活費を入れてくれず、同居の母とはいさかいが絶えません。そんな状態で、幼い娘を正しく育てる自信がなく、離婚しました。その後は、生活のためにひたすら仕事…、ただただ夢中の毎日でした。 

もともと体が弱く、外で働いたことがなかった私は、周りから「こんなことも知らんのか!」とばかにされながらも、耐えて、耐えて…。やがて私が働く店が、日本一の売り上げを出したこともありました。同僚や上司のねたみもありましたが、何とか乗り越える中、同級生から神の話を聞きました。「娘にはこんな苦労をさせたくない」。その一心で信者になったのです。 

いつの間にかできていた心の溝

ある時、高校生になった娘の言葉。「お母さんは、女性としては素晴らしいけど、母親としては失格」。私は答えました。「生活のためだから仕方ないでしょ」。やがて娘は結婚し、時折連絡しても、「忙しいの!」「嫁いだ身だから」と一蹴されるようになってしまったのです。 

正論を伝えようとする。分からせようとする。その心が自我だった…と気付いたのは、つい最近です。私は間違っていない、悪いのは相手。人を責め続けていた私の心は、体にも影響して、心臓の病や胃潰瘍など、常に体調を崩していました。数年前には、骨壊死(えし)という病気にもなりました。 

娘に苦労させたくない思いで

体の前に、不健康だった心。こういう生き方こそ、娘に受け継がせてはいけなかったのです。「自分がどう変わらなければいけないか」と思いながら、神の教えを学んでいきました。「何とかしなきゃ」「何か言わなきゃ」ではなく、もっともっと自分から心を開いて。言葉遣い一つとっても、相手が温かい気持ちになれるように…と祈願していきました。 

私が頼み事をすると「時間があったら…」と言っていた娘が、「この日なら手伝えるよ」と、まるで角が取れたように変わってきました。だから、私ももっと素直に会話していこうと、そういう心に神が変えてくださったのです。 

娘の気持ちを感じ取れる私へと

先日、娘の友人が経営する美容院に行く時、娘が「暑い時だから、車で送ってあげる」と、わざわざ仕事の休みを調整してくれました。美容院に着くと、娘とその友人が「今度はお母さんと一緒にカットに来て」「そうする、ありがとう」とやりとりしていて、私を思う気持ちがうれしく、うるうるしてしまいました。 

一時は「手術を」と言われていた骨壊死はきれいに消え、医師が「この年齢で?」と驚いていました。通院の回数も減り、3カ月に1回です。病を遠ざけられていること。口下手な私たち親子が縁を深められていることに、感謝、御礼の毎日です。

「教え」を学び 「真理」を「心(人生)」の支えに日々歩むなら
    人は皆 心明るく 健康に生きられる
自ら「教え」に気付きを得て 心を正す努力をする
 自然と 言葉や態度に 明るく優しい薫りが漂う
 その時 「心」は「運命」に重なり 信頼し 支え合う気持ちが 家庭に芽吹く

「教え」を学び
 「真理」を「心(人生)」の支えに
           日々歩むなら
    人は皆
     心明るく 健康に生きられる
自ら「教え」に気付きを得て
         心を正す努力をする
 自然と 言葉や態度に
       明るく優しい薫りが漂う
 その時
  「心」は「運命」に重なり
    信頼し 支え合う気持ちが
            家庭に芽吹く

『真実の光・神示 令和4年版』145ページ(中略あり)